10月1日から始まったDL違法の法案って……
改正著作権法の一部が、10月1日に施行された。今回の改正では違法ダウンロード行為に対する罰則(違法ダウンロード刑罰化)が加えられたほか、DVDに用いられる「CSS」などの暗号型技術を回避して行う複製が違法(DVDリッピング規制)となった。 違法ダウンロード刑罰化は、違法にアップロードされた有償の音楽・映像を違法と知りながらダウンロードする行為に対して、2年以下の懲役または200万円以下の罰金、あるいはその双方が科せられる。 また、DVDリッピング規制が著作権法に盛り込まれたことにより、購入・レンタルした映画などのDVDを空のDVDにコピーしたり、映像をスマートフォンやタブレット端末に取り込む行為も違法となる。ただし、罰則は設けられていない。 改正著作権法ではこのほか、写真や映像などに他人の著作物が写り込んでしまった場合でも著作権侵害にならないとする規定を整備。キャラクターが写り込んでしまった写真をブログで公開するといった行為が、著作権侵害にはあたらないことになる。
なお、文化庁で今回の著作権法改正に伴い、違法ダウンロード刑罰化が決まった経緯や内容、適法なネット配信の見分け方などを解説するコンテンツ「違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A」をサイト上に掲載している。
また、弊誌でも知的財産に詳しい福井健策弁護士による解説記事を掲載しているので参照してほしい(本記事末の関連記事リンク「2012年著作権法改正でどう変わる?」各編および「著作権法改正でこう変わる――DVDリッピング規制、元・日本版フェアユース」)。
まあ、つまり……オフィシャル以外で音楽を無料ダウンロードすることが禁止で映画をコピーすることは禁止ってことだ。
当然と言えば当然だろう。音楽にしろ映画にしろ創った側からすれば違法ダウンロード「ふざけんな!」である。
だが、問題は……消費者サイドの意見である。
わたしはCDもDVDも正規盤を購入して楽しむ人である。
だが、最近は購入する機会が少なくなっているのが事実だ。
なぜか? 違法で無料でDLしてるから?
答えは「NO」である。
単純に、買ってまで観たい・聴きたいと思える商品が少なくなったからである。
これは年齢的なものや時代的なものもあるだろう。
でも、作品のクオリティが低くて買う気にならないというのも理由の中にある。
90年代~2000年代初頭の音楽……と、言っても小室哲哉やモーニング娘のような使い捨て大衆音楽ではなく、別次元で活躍していたミュージシャンと呼ばれる人たちだが……は、とにかくCDケースやジャケットがボロボロになるくらい聴いたし、今でも聴いたりする。CDも大事に仕舞ってある。
だが、最近のミュージシャンと呼ばれる人たちの音楽は、CDを買う以前に聴く気にさえならない。
まぁ、年齢的に最近のミュージシャンの良さがわからないと言われればそれまでである。
流行が多すぎるのだ。
ひと昔前のビジュアル系ってバンドにウンザリしていたのと同じ現象である。
同じような見た目で同じようなサウンドで同じような歌詞で同じような内容を唄われたって、どうしていいのか困ってしまうのだ。
そして、それ以上に、街中で流行歌を耳にする機会が少なくなっているのである。
CDショップの前を通ると爆音で流れていた音楽や店頭PV放送も今はほとんどなくなったし……、まあそれ以前に商店街のCDショップがことごとく無くなったのだが……。
AKBやAKBもどきのお遊戯会のようなアイドルソングばかり見せられるのもウンザリである。
こんなこと言うと、AKB好きの甥っ子から怒られそうだが、いい歳した大人が本気で共感できるほど彼女たちの唄には存在感が無いし迫力もない。
音楽に命を懸けて逝ったアーティストたちを観て聴いているわたしには理解できない。
もちろん、AKBは頑張っているし時代の顔なので露出が多いのは仕方ないだろう。
でも、その裏で見え隠れする…いや、見えている悪徳商法が露骨すぎていやになる。
純粋にビジネス無しで考えればいいのだ。
中学・高校時代、音楽を聴く手段はラジオ録音かCDレンタルだった。
友だち5人でCDを1枚レンタルして、全員がカセットに録音して、レンタルしない場合は友だちが録音したカセットからダビングして、SONYのウォークマンは買ってもらえないからAIWAのウォークマンもどきで聴いていた。
大学生の頃は好きなバンドのCDは買って、そこまでじゃない流行音楽はレンタルしていた。まぁ、流行音楽はすぐに中古ショップに大量に並ぶので定価で買う価値は無いと思っていた。音楽よりデートに使うお金が優先だった。
そして、社会人になって自由に使えるお金が増えた時、高校時代に聴いてたバンドのCDを買い漁り、好きなバンドのCDを買っていたのだ。
今回のDL禁止の法案は、中高生がメイン・ターゲットであるという意見を読んだ。
中学生の甥っ子に「DLしたら違法で捕まるけど、どうする?」って聴いたらアッサリ「じゃぁ、聴かなくていい」って返ってきた。
それが現実である。
わたしが高校生の頃に好きだったバンドを社会人になってCD集めたのは、あの頃からずっと好きなバンドだったからである。
音楽を聴くのにAIWAのウォークマンもどきじゃ満足できないくらいのAV機器を買って、好きだった音楽を買って、彼らがリスペクトする昔の音楽も聴くようになり、彼らをリスペクトする新しい音楽も聴いてきた。
そんなお金の無い中高生に音楽を聴かせる機会を奪ったら、彼らの趣向を音楽以外のものに移して、彼らが社会人になった時には、音楽なんて誰も買わなくなる……そんなことない?
何でもカンでも違法にするから好くないんだよ。
いっそのこと、ビットレートが低くて音質あまり良くないけど聴ける程度の音楽を無料配布しちゃえばいいんだよ。モノラルでもいいよ。無料がだめなら1曲1円とかで配信すりゃいいんだよ。全音楽会社、それもリスナーからのリクエストなんかも考慮してさ。
もっと音楽を気軽に楽しめるコンテンツを創るんだよ。
ラジオでオンエアした楽曲、気に入ったら1曲1円で落としていってね!ってWEBにオフィシャルアップロードなんかしてさ。
その上で違法アップロードは厳罰、違法ダウンロードも刑事罰ってすればいいんだよ。
違法じゃなくても手に入るなら、そっちからダウンロードするよ。
そしてその音楽が気に入ったら「すぐに」じゃなくても「将来」CDを買う人口も増えるんじゃない?
って、まぁ……商売素人の消費者目線だけど、今回のDL刑事罰化は、今後の音楽業界をさらなる苦境に自ら落とした気がしてならないんだよね……うん。
何だろうね、今の日本って、国民のためじゃなくて、政治家の利権のためとか一部企業の利益のための法案とかがまかり通っちゃうね。
老害って言われる理由がわかるよ。
今の時代にそぐわない考え方だけで物事を決めてると、企業も国も滅んでしまいそうだよ……。
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