音楽・ビートルズ リマスター盤

ビートルズ1がリマスターって、意味が分からんっ!

久しぶりに見た・・・いや、感じた、悪徳商法CDである。

その名は「ビートルズ1」

既存リマスター音源をまとめ直しただけの「それ以外に何も無い」作品である。ビートルズっていう音楽遺産を自ら汚すような販売は・・・やめてほしいと願う。

090909のリマスター発売は非常に盛り上がった。今までリマスターされることのなかったビートルズ作品が一気にリマスター高音質化したからだ。

同時に問題視された「ステレオ作品」と「モノラル作品」の存在。特に「モノラル作品」はボックス販売(4万円)と高額だったことが物議を呼んだ。だが、ファンとして購入した立場から言わせていただくと・・・わたしは現在ステレオのビートルズはほとんど聴いてないってくらいに素晴らしい音源なのだ。

しかし、入手困難っ! って、わたしの住む某地方都市の某Tレコードには普通に(再発売盤だが)在庫置いてますぞ・・・さすがに4万の高額作品は出て行かないようである。

が、が、である・・・。そんなファンの目から見ても、今回のビートルズ1は発売する理由が分からない。どうせなら全曲「リミックス」くらいしてください。そうすりゃ速攻で買いに行きますよ。

やれやれまったく・・・世界のビートルズがこんな販売してるんだったら、AKB商法を批判する音楽ファンは困った困ったじゃない? まるっきり、同じですよ、ビートルズっ!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ビートルズ iTunesに登場! パート1

Thebeatles

いよいよ・・・と言うか、やっと・・・と言うか?

ビートルズの楽曲がiTunesに登場した。単曲、アルバム、BOXセットと様々な形態で購入が可能である。

わたしは昨年の9.9.9にCD盤BOXセットを購入したので今回は傍観者を決め込んでいる。多分、今後もDL販売のビートルズは購入しないだろう・・・。

で、傍観者のビートルズ・ファンとして、今回のDL販売に対してのアドバイスのようなものを書かせて頂こうと思うのである。決して上から目線とか、偉ぶってとかではないので誤解しないで頂きたい。

実は、今回のDL販売を傍観してて気が付いたのは・・・レット・イット・ビーのDL数が凄いって事だ。おいおい、ビートルズ=レット・イット・ビーなのか? それでいいのか?

ってのは、わたしは「レット・イット・ビー」を聴いて、ビートルズを聴かなかった過去を持つファンだからだ。高校時代に友人に聴かされ、こんな物はロックじゃないっ! と、ビートルズを却下した・・・。

実際にビートルズを聴き始めたのは大学生になってからである。※この件は「赤盤」「青盤」レビューで紹介しているので省略・・・。

つまり、何が言いたいのかというと、ビートルズは「偉大なるバンド」で「名曲」も多いが「迷曲」も多いって事だ。「迷曲」=「駄曲」ではない。

ただし、これは・・・あくまでわたし個人の感想なのでご了承願いたい。

例えば・・・初めて聴くビートルズ・アルバムが超名盤「サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハート・クラブ・バンド」だったとしたら、それはある意味・・・悲劇でしかない。このアルバムは・・・あまりにも「深すぎる」からだ。コアな楽曲が多すぎるのだ・・・。

更に、1stアルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」を購入した初聴リスナーも悲劇だろう。今回のリマスターの唯一の汚点は・・・初期2作品のステレオ化だと思うのだ。

ビートルズには「聴くべき順番」や「聴き方」があると思うのだ。

DL販売のようにお手軽に単曲購入できるのなら尚更である。

そこで、わたし流、正しいビートルズの聴き方講座を開催しようと思うのだ。※あくまでわたし個人の感想なので誤解の無いようにお願いしたい。

その1、単曲で購入するなら・・・

正直・・・ビートルズを単曲で購入する方へのアドバイスは難しいのである。なぜなら、ビートルズは各アルバム、各年代によって目まぐるしい深化を続けたバンドだからだ・・・。なので、出来れば「その2」の内容を読んで、あとは各自にお任せしたいと思うのだ・・・。申し訳ない・・・。

その2、アルバム購入の順番

やはり、最初に購入するべきアルバムは・・・「赤盤」「青盤」の2枚(各2枚組の計4枚)である。ビートルズはオリジナルを年代順に聴くべしっ! なんてビートルマニアの意見は完全無視して頂いて結構である。

「赤盤」「青盤」はビートルズの魅力が100%詰まったベスト・アルバムなのだ。これを聴いて『ビートルズって良い』と思えば次のステップへ。

そうじゃない方は・・・多分、他のアルバムを聴いても「良い」とは思えないだろう。

ビートルズの音楽性は大きく分けて・・・初期「ロックンロール時代」、「アイドル・バンド時代」、中期「アーティストへの深化時代」、「サイケデリック時代」、後期「ロックンロール復活時代」、「解散へと向かう時代」がある。

「赤盤」のDISC1には「ロックンロール時代~アイドル・バンド時代」、DISC2は中期「アーティストへの深化時代」が収録されている。

「青盤」のDISC1には中期「サイケデリック時代」、DISC2は「ロックンロール復活~解散へ向かう時代」が収録されている。

※もしも単曲購入をしようと考えている方は、この「赤盤」「青盤」を順番に試聴し、気に入った楽曲を購入して頂きたい。

さて、この「赤盤」「青盤」を聴き、ビートルズのオリジナル・アルバムが聴きたいと思った皆さま!!!

早速ご紹介しましょう! 最初に購入すべきオリジナル・アルバムは・・・

「赤盤」DISC1が気に入った方は3rdアルバム「ハード・デイズ・ナイト」

「赤盤」DISC2が気に入った方は6thアルバム「ラバー・ソウル」

「青盤」DISC1が気に入った方は・・・まだ何も買わない方が良い

「青盤」DISC2が気に入った方は「ホワイト・アルバム」

上記の順にアルバムを聴き、更に買いたいと思ったなら・・・後は好きな楽曲が収録されたアルバムを購入して下さい。この聴き方をすると、ビートルズが「イエスタデイ」や「レット・イット・ビー」みたいなバラードメインの良い子バンドでは無かった事が分ると思います。

ちなみに・・・初期の2枚は「楽曲は良いが音が最悪」なので購入には注意が必要です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ビートルズ 赤盤&青盤 購入後レビュー

まさか? とは思っていたが・・・

今回リマスターされた赤盤&青盤は紙製ジャケットである。正直言って私は紙のジャケットは好きではない。CD取り出し難いし、傷が付きそうだし、何よりジャケに戻し難いと思うのだ。

某Tレコードのレジで商品を確認(赤盤・青盤の国内盤です、と店員さんが袋に入れる前に見せるってやつね・・・)で「ええっ?!」って露骨に嫌な顔してしまった気がする・・・。できればプラケースが良かったよう・・・。

で、肝心の音についてだが、これは既に1年に渡ってリマスター音源を聴いてきた私には特に驚きは無かった。もちろんモノラル・ボックスも購入しているので赤盤の前半に収録されたモノラル楽曲に対する感動も無い。

逆に・・・オール・マイ・ラヴィングは旧譜の赤盤の方がバランスが良い・・・。まあ、でも、これは想定の範囲内なので良しとしよう。

ちなみに赤盤・青盤をiTunesで立ち上げると数種類のアルバム・タイトルが表示されるので選択しないといけない・・・。

今回、唯一・・・文句? を付けるとするならば、リマスターが目玉になっていて、それ以外のオマケが無かったことだ。

実は・・・旧譜の赤盤・青盤の時は同時購入特典として「ビートルズ・クロニクル」という130ページくらいの冊子が2冊ついてきた。赤冊子と青冊子の2冊だ。

予約特典のポスターや無駄な装飾品には興味のない私だが、この「ビートルズ・クロニクル」は非常に良いアイテムだと思う。※いまだに手元で大切に保管され読み返されているお気に入りの冊子である。

1962年の10月から始まり、1970年の12月まで、各月を日付ごとに細かく分けてビートルズの歴史が語られているのだ。

↓例えば・・・こんな感じだ。

1962/10 プロとして出発

1日 ブライアン・エプスタインとのマネージメント5年契約に正式にサイン。

2日 キャバーン・クラブに出演。

5日 ラブ・ミー・ドゥ発売。夜、ラジオ・ルクセンブルグで初めて流れる。

・・・と、とにかく細かい。

こういうのが付いてると、往年のファンも新規のファンも嬉しいと思うのだが・・・流石にバブル時代の購入特典を今再現するのは難しいのだろうなぁ・・・。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ビートルズ 赤盤&青盤 を真面目にレビュー

Be3

2010年8月18日、いよいよビートルズのベスト・アルバム、通称「赤盤」「青盤」のデジタル・リマスターCDが発売される。

彼らのオリジナル・アルバムがリマスターされたのが昨年、2009年9月9日だったので、1年経っての念願の発売なのではないだろうか?

事実、今回の「赤盤」「青盤」の発売は、ファンからの熱いリクエストに答えて決定されたという記事を何かで読んだ。

ビートルズ・ファンというのは何かにつけて「オリジナル・アルバムを聴け」と言いたがる性質の悪い音楽マニアだと思う。ベスト・アルバムじゃビートルズの魅力は伝わらないと言いたいのだ。だが、ビートルズ・ファンの中でこの「赤盤」「青盤」を相手に、ベスト・アルバムでは魅力が伝わらないと言いきれる人は少ないのではないだろうか? それ程までにビートルズの魅力が詰め込まれたベスト・アルバムなのである。

確かにボリュームたっぷりの4枚組である。

だが、これはレコード時代の作品だ。実際の収録時間は現代のベストなら2枚組、もしくは3枚組になるだろう。実際、私が過去に購入した海賊盤は3枚組であった。

その為か? 販売価格も(期間限定だが)各2600円、赤・青の両方購入しても5200円とリーズナブルである。邦楽CD2枚買うより安価なのだ。

少々、話が脱線してしまったが、この「赤盤」「青盤」が、ファンが文句を付けようのない正真正銘のベスト盤だと言うのには、それなりの理由がある。

それは「赤盤」「青盤」の選曲作業を行ったのが、ビートルズのメンバーである故ジョージ・ハリスンだからだ。実にツボを押さえた選曲である。

「赤盤」「青盤」のコンセプトは・・・ビートルズのオリジナル曲から選曲である。

初期の名曲「ツイスト&シャウト」に代表されるロックンロール・スタンダードが収録されていないのはその為だ。※「赤盤」「青盤」で唯一悔やまれるのはそれだけではないだろうか?

おっと、私とした事が・・・。

先ほどから「赤盤」「青盤」と連呼しているが、実際のアルバム・タイトルは

THE BEATLES 1962~1966

THE BEATLES 1967~1970

・・・と、なる。これが正式名称だ。

「赤盤」「青盤」というのは、彼らの「ホワイト・アルバム」同様、ジャケットの色から呼ばれる通称である。※ホワイト・アルバムは正式には「THE BEATLES」というバンド名をタイトルにしたアルバムなのだ。

正式名称から分るように、赤盤には初期~中期前、青盤には中期~後期の名曲が収録されている。

もう少し細かく見て行こう。

「赤盤」「青盤」は各2枚組、計4枚組のアルバムだ。

赤盤DISC1にはデビュー曲からアイドル・バンド時代の楽曲が纏められている。これは爆発的なスピードで人気者になり、まるでアイドルのような扱いを受けていた頃の楽曲である。ライブで演奏するヒット・ナンバーが中心である。アルバムでは1stからヘルプの数曲である。

赤盤DISC2にはアイドル・バンド時代からアーティストへと変貌する頃のナンバーが収録されている。アイドル的な扱いに嫌気がさし、ライブでは自分達の演奏さえ聴こえないような大歓声・・・。そして音楽的な成長。彼らがライブ活動に限界を感じ、スタジオに篭るようになった時代の音楽である。アルバムではヘルプからリボルバー頃である。

青盤DISC1にはスタジオ録音技術を駆使したサイケデリック・ナンバーが中心に収録されている。俗に言うビートルズ中期である。サージェント・ペッパーの頃のナンバーが中心だ。※ジョン・レノンがマリファナによる幻覚状態で作曲をしていたという曰く付きの時代である・・・。後にソロ楽曲でマリファナによる禁断症状を絶叫して唄っていた・・・。アルバムではサージェント・ペッパーとマジカル・ミステリー・ツアーである。※この頃の楽曲はこの2枚でほぼ終わりである。

青盤DISC2には後期ロックンロール時代のナンバーが収録されている。そして、ここへきてやっとジョージの楽曲が収録される。自ら選曲してここまで自作曲をまったく収録していない選曲眼は流石と拍手である。それだけジョン&ポールの楽曲の完成度が高かったのだ・・・。※ちなみにビートルズは基本的にジョン&ポールが共同で作詩・作曲を行い、その隙間を埋めるようにジョージの自作曲が収録されるというアルバム構成になっている。

ジョージには初期の楽曲に目立ったものは無く、アイドル脱却頃からやっと「へえ、ジョージって結構いい曲書くようになったね」という印象が生まれてくる。

ところが後期に入った途端、ジョン&ポールを凌ぐ楽曲を連発し始めるのだ。事実、ビートルズ解散後、ソロ作品のナンバー1ヒットを最初に出したのは、ジョンでもポールでもなく、ジョージ・ハリスンなのである。

アルバムにはホワイト・アルバムからレット・イット・ビーまでが収録されている。

この青盤DISC2、解散に向けてバラバラになっていくビートルズのオリジナル・アルバムの散漫さとは裏腹に非常にまとまりのある楽曲で埋められている。

この「赤盤」「青盤」、昨年の9.9.9のリマスターに沸いたファンは当然迷わず購入するだろうが、私的にはビートルズを知らない、オリジナルを聴いていないリスナーにこそお勧めしたい逸品だと思う。

この赤・青を聴けば、ビートルズの魅力を語れるのである。

そしてオリジナル・アルバムを聴いて、ビートルズの凄さを語っていただきたいと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ビートルズ 赤盤&青盤

いよいよ・・・と、言うべきか?

やっと・・・と、言うべきか?

ビートルズの赤盤青盤の最新リマスターCDが発売される。

勿論、私はこのブログ内でビートルズのリマスター・レビューを書くくらいにビートルズ好きで、当然、リマスターCDはステレオ盤もモノラル盤も全てBOXで購入した一人である。※それだけで約7万近くの金額である・・・。大人買いである。

赤盤青盤の旧譜も持っている。

だが、発売されれば当然買う!!! のである。

まあ確かに、ビートルズ好きの人間はビートルズの作品なら発売されたもの全てを購入したい・・・というマニアックなファンが多い・・・。AKB48ファンに勝るとも劣らない、発売された作品は何でも欲しい・・・ファンに属するのだろう・・・。

だが、この赤盤青盤に関しては、ちょっと違うのだ。いや、私に限っては違うという気になっているので、そういう事にしといてくれ・・・。申し訳ない・・・。

私が初めて購入したビートルズのCD・・・それが赤盤青盤である。

いや、正確に言うなら・・・赤盤青盤海賊盤CDである。

※その当時、赤盤青盤は正規CDが発売されていなかった。

・・・今から約20年近く前のお話である。学生時代のお話である。好きなアーティストに7万もの大金をつぎ込めない学生時代のお話である・・・。

ええと、もしかして・・・今からその昔話を聞かせるつもり?

と、思った皆様、実はそのつもりです・・・ごめんなさいね。

まあ、このお話は以前に一度書いているので、赤盤青盤を初めて聴いた時の感想を中心にお話を進めようと思う・・・。

実は、学生時代の私が赤盤青盤を購入したのは・・・、当時付き合っていた彼女の為であった。彼女は芸大の音楽科の女の子で、学祭でビートルズの曲をオーケストラで弾く事になったのだ。

だが、彼女はビートルズを知らないと言う・・・。全然興味ないんだって・・・。イエスタデイノルウェイの森エリナー・リグビーだったかな? 演奏する楽曲。

勿論、私は高校時代にビートルズを聴いた事があった。友人に勧められて聴いたのだ。何だこれ? 古臭い音楽だな・・・。こんな物のどこがいいんだよ? と言って、即却下!

当時の私はハードロックとヘヴィー・メタルを崇拝していたのだ・・・。※ちなみに大学時代の音楽科の彼女もヘビメタ好きであった。

そんな二人が・・・ただ演奏会の為だけにビートルズのCDを探しに出かけたのだ。

CDショップの店頭のワゴンの中に1枚980円でビートルズが並べられていた。正規盤ではなく、名前も分らない販売元のいかにも偽物の臭いが漂う一品である。別に、これでいいよね? アッサリと彼女も了承・・・。

だが、お目当ての曲は収録されているアルバムがそれぞれ違うのだ。

そこで目を付けたのが、ビートルズ1962~1970と書かれた3枚組ベスト盤だ。勿論ワゴンセールだ。お目当ての楽曲も全て入っている。価格は・・・3000円※正式には980×3の金額です。 これでいいよね? もちろんアッサリと彼女も了承・・・。

で、それから毎日のようにドライブ・ミュージックがビートルズの3曲になったのだ。何気なく聴いていた・・・。お目当ての3曲以外も一通り聴いてみた。

高校時代に聴いたビートルズは・・・バラードだった。

だが、CDから流れてくるのは多種多様なサウンドが詰め込まれたロックだった。

ビートルズって・・・イエスタデイとかレット・イット・ビーじゃないんだ・・・

ハード・デイズ・ナイトやキャント・バイ・ミー・ラヴ、バック・イン・ザ・USSRやレヴォリューション、オブラディ・オブラダ・・・結構ロックしてるんだ?

ってことで、ワゴンセールでロックンロール・ビートルズを購入した。それを聴いた翌日・・・ワゴンセールに並んでいたアルバムを全種類購入した・・・。

全てはワゴンセールで売られていた海賊盤の赤盤青盤から始まったのだ。名前も分らない販売元が980円で売っていたCDの中に20世紀の音楽遺産のレプリカが紛れ込んでいたのだ。その音楽遺産のレプリカで物足りなくなった私は・・・7万円も出して本物の音楽遺産を入手したのだ。

※事実、今回の最新リマスターを購入するまで・・・初期の4枚は当時買った980円の海賊盤を20年近く愛聴していた私である。ビートルズ好きが聞いて呆れるってもんだ・・・。

まあ、そんな経緯もあり・・・?

今回の赤盤青盤は即決購入である。

ワゴンセールのレプリカですら人を虜にする赤盤青盤である。

未だビートルズ未体験の方は・・・是非、本物の赤盤青盤を体験して頂きたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ジョン・レノン 2010年デジタル・リマスター報告3

私は今回のリマスターに対して「音質が悪い」的なニュアンスの内容を何度も書いているが、具体的にそれがどういう事なのか・・・今回はミレニアム・エディションと2010年リマスターの違いについて書いていきたいと思う。

多分、イキナリ誤解を招く拙い文章を謝っておかねばならない・・・申し訳ない。ごめんなさい。

ってのは、今回のリマスターは「音質が悪い」のではなく、あくまで「ミレニアム・エディションと比較すると音質が悪く感じてしまう」と言う意味なのだ。だって何度も言うが、ミレニアム・エディションはリミックスされたアルバムだもの。

という前置きはさておき、早速この2つのリマスターの音の違いを書いていきたいと思う。

※ただし、全ては無理なので・・・私が最も聴き込んでいる「マインド・ゲームス」を中心に紹介したい。

先ず、最初に音質の違いに気が付いたのは「マザー」である。※マインド・ゲームスではなく申し訳ない・・・。

オープニングの鐘の音である。2つのリミックスには明確な差が出ているのだ。

これはマインド・ゲームスのオープニングにも同様の事が言える。マインド・ゲームスのイントロが始まる瞬間に聴こえる「キュイーン」という音。明確な差が有る。

ビートルズのイエロー・サブマリン・ソング・トラックのリミックスを聴いた方なら理解できると思うのだが、音自体は原曲のものを使い、録音時の機械的なミスや技術的な限界・・・それらを払拭する為に、音の配置自体を変えてしまうというものだ。

ビートルズは、例えばボーカルが右、リズム隊が左・・・というような極端なミックスが特徴のひとつだったので、音の配置を変えて今風のリミックスを施すと・・・まったく新しいサウンドのように聴こえた。

ジョン・レノンの場合、基本的にはステレオ録音が主流になった時代のサウンドなので極端な左右の音の偏りは無い。だが、細かい部分まで聴き込むと・・・当時の録音技術の粗というものに気が付いてくるのだ。例えば、オーバー・ダビングされたヴォーカルの微妙なズレだとか、16トラック録音のごちゃっと感とか・・・。

ミレニアム・エディションは、そういう細かな部分を修正し、音のバランスを取り直し、ヒスノイズも極限まで消し去り、クリアな音を創り上げたリミックスなのだ。音のバランスを取り直している為、原曲では埋もれがちだった細かな音まで聞き分ける事が出来るリマスターなのである。

原曲にほぼ忠実な物もあるし、原曲とは明らかに違うと一聴で分るものもある。

それに対し2010年リマスターは原曲を忠実にリマスターしているのだ。

リミックス盤と比べると・・・実にアナログ・チックな印象に仕上がったリマスターである。

そうなのだっ! 大きな違いはそこなのだっ!

ミレニアム・リマスターは細部の音まで細かく聴き取れ、高音の伸びが非常にクリアになったが・・・デジタルで硬質、音空間は広がったが、曲によっては高音が耳障りにさえ思えるサウンド。

2010年リマスターは(ミレニアムに比べて)細部の音までは聴き取れないが、全体的に柔らかく、ダイナミックな一体感の有るロックサウンド。

どちらが好きかは・・・人それぞれだろうし、曲によっても違う。

※私は・・・硬質でデジタルでもミレニアム・エディションの方が好みだなぁ。ただし・・・マインド・ゲームス収録の「ミート・シティ」に関しては頂けない。この楽曲は唯一と言っていいくらい原曲とは違うリミックスが施されている。これはオリジナル盤の楽曲が余りにも粗雑な音だったからかもしれない。今回の2010年リマスターでは好い感じにリマスタリングされているぞっ!

でもまあ、結果的にはバラードや創り込んだ音の楽曲はミレニアム、ロックでグルービーな曲は2010年リマスターが良いと感じた。

ついでに言うと・・・2010年リマスターはミレニアム・エディションに比べると若干音量が小さいようだ。で、ダブル・ファンタジー・ストリップダウンはミレニアム・エディションの音量とほぼ同じくらい。2010年リマスターはマインド・ゲームスが他のアルバムに比べて音量が小さく感じる(ボーカルは同じくらいだがバック・トラックが小さい気が・・・)。2010年リマスターのボーナス・ディスクの「平和を我らに」と「コールド・ターキー」は他の楽曲に比べて高音が耳障り・・・。

おまけ情報として、ビートルズのリマスター盤と2010年リマスターの音量はほとんど同じくらいなので、ビートルズ時代のジョンの曲とソロのジョンの曲を同じプレイリスト(iTunes)に入れてもあまり違和感がない。

ダブル・ファンタジーは・・・唯一、曲間が繋がっている(ヨーコさんの曲と繋がっている)楽曲が在り・・・実にウザイ・・・。これを解消する(ジョンの曲だけを纏めたい)には13日発売の4枚組みBOXが必要。※今回のオリジナル・アルバム&11枚組BOXに未収録の楽曲「ヒア・ウィ・ゴー・アゲイン」が入っている・・・。怒るぞ! まったくもう!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ジョン・レノン 2010年デジタル・リマスター報告2

今回のリマスター盤の目玉はボックス・セットのみに収録されたボーナス・ディスクの存在ではないだろうか?

13曲収録のスペシャル・ディスクである。

完全初披露の楽曲もあれば、既存の楽曲のアウト・テイクやホーム・レコーディングもある。

正直、私は期待していなかった。ジョンの未発表曲はアンソロジーでも聴いているし、これ以上何が残されているんだ? って、そんな気分だった。

だが、残されているんですねぇ・・・。ちょっと、ヨーコさん・・・、いったいどこまで未発表音源を隠しているんですか?

今回のリマスター企画にあまり好印象を持ってなかった私が、このボーナス・ディスクとダブル・ファンタジー・ストリップドダウンの2枚で「いやぁ・・・いいもの聴かせてもらったなぁ」と感動してしまっているのである。

って、ことで今回はジョン・レノンBOXボーナス・ディスクとダブル・ファンタジー・ストリップドダウンについての報告なのだ。

先ず、ボーナス・ディスク。

これは予想していたよりも非常に楽しめるサウンドが収録されている。(ファン限定かもしれないが・・・)

13曲中、スタジオ・アウトテイクが8曲、ホーム・レコーディングが5曲である。

今回私が「おおっ!」と思ったのは、「マザー」のギター演奏入りヴァージョン、そして「ラブ」のギター弾き語りヴァージョン、「ゴッド」のギター入りヴァージョンである。この3曲、ギターの音が入るだけでかなり印象が違っている。マザーとゴッドはかなりロック色が濃くなっているし、ラブは逆に軽快になった感じだ。

ちなみに「ラブ」のギター奏法は「イエスタデイ」を彷彿とされるような弾き方である(わざと?)。

そして「I Found Out(悟り)」はジョンの高音コーラスやリンゴのコンガが入っていて、なぜだろう? オリジナル版より軽い印象に仕上がっている。

目玉トラックの「ハニー・ドント」は・・・正直どうでもいいって感じである。可も無く不可も無いって感じの楽曲だ。もうひとつの目玉「インディア・インディア」はホーム・レコーディングなのでファン以外には聴くに耐えられないかもしれない。ジョンってやっぱり良い曲を書くよね! って感じの楽曲である。

「Isolation(孤独)」、「リメンバー」はピアノのみの弾き語りである。弾き語りと言うか? リズムトラックが入っていないと言うべきか? リメンバーの気持ち悪いくらいの変拍子切り替えが圧巻である。

そして「兵隊にはなりたくない」

オリジナル版のヘビーさの欠片もない軽快なサウンドに仕上がっている。ここまで曲の印象が変わるとは・・・。

そしてそして、ダブル・ファンタジー・ストリップドダウンである。

色々なサイトの解説を見ると「レット・イット・ビー・ネイキッド」のように、必要最低限の楽器以外の音を外した・・・とあるが、私が感じたのは「高音質のアウトテイク」である。悪い意味ではなく、好意的な感想である。もしも、曲の始まり前の会話や楽曲中のカウント取りが無ければ「ネイキッド」なのだろう・・・。

まあ、根本的に「ネイキッド」とは違うんだけどね。

レット・イット・ビー・ネイキッドは、ビートルズがレコーディング途中で投げ出した「ゲット・バック・セッション」にオーケストラなどを追加して発表された「レット・イット・ビー(オリジナル盤)」を、本来ビートルズ(主にポールだが)が考えていたシンプルなアレンジに戻そうという試みだった。

だが、今回のストリップドダウンは・・・ダブル・ファンタジー発表時点でジョンは生きていたから、オリジナル盤こそジョンが望んだアレンジのはずなのだ。なぜストリップにする必要があるんだ? ただ単にヨーコさんの自己満足じゃないのか?

なんて、そんなヒネクレタ思いを持って聴いても「いいじゃんっ!」って感じる仕上がりである。とにかく、楽曲がリアルなのだ。ジョンの歌声が生々しいのである。ヨーコさんの楽曲が邪魔である・・・こめんなさい、ヨーコさん。

私的にはクリーンアップ・タイムに背筋がゾクゾクした。オリジナル盤もカッコ良いけど、ストリップはその上を行くかもしれないぞ・・・。

ただし・・・ファン以外には「だから何?」の世界である事は言うまでもない・・・。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ジョン・レノン 2010年デジタル・リマスター報告1

さて、今回からは真面目?にジョン・レノンの最新リマスター盤についての詳細を書いていこうと思う。多分、毎度の事ながら余談が80%を占めると思うので、その時は優しい気持ちでスルーしてやって頂きたい。申し訳ない・・・。

まだ発売されてすぐのリマスター故か?

CD購入者がジョン・レノンの妄信的なファンの為か?

今回のリマスター音質についての意見というものをレビューで見かける事が少ない。私がたった一件見つけたレビューでは今回のリマスターの出来は良いと書かれていた。

だが、私の意見はまったくの正反対で・・・、今まで、これほどガッカリさせられたリマスターCDは無いっ! と言うのが素直な感想である。

とにかく2000年のミレニアム・エディションに比べて格段に音質が悪いのだ。

コアなファンに言わせれば、アナログ的で柔らかくダイナミックなリマスター音質・・・かもしれないが、20年来のファンである私が心底ガッカリしたリマスターであるのも本当の話だ。

今回の最新リマスターCDを買うくらいなら、2000年のミレニアム・エディションを買いましょう! と声を大にして言いたい。ミレニアム・エディションには其々のアルバムにボーナス・トラックが収録されていて、2005年に出たベスト・アルバム「ワーキング・クラス・ヒーロー」と合わせればジョンの楽曲はほぼ全て網羅出来ます。※今回のBOXセットには唯一「ようこそレノン夫人」と言うレアなロック・ナンバーが収録されている。この楽曲は後にも先にもジョン・レノン・コレクションというベスト盤の日本盤ボーナス・トラックのみに収録された曲だと記憶している。

※ちなみにミレニアム時も今回も「メンローヴ・アベニュー」の収録曲が完全に網羅されていないのは何故だろう? ロックンロール・ピープルのリマスター音源は是非聴きたい1曲なのだが・・・。

さて、今回の最新デジタル・リマスターに対して否定的な意見を噴出している私だが、それには大きな理由がある。今回のリマスター盤は、私的には単品発売するべきではないと思ったからだ。ジョン・レノン生誕70年を記念するのはいいが、過去の作品より音質が落ちているものを「その良さが理解できない」リスナーに向けてドロップすべきではないのだ。

これはリスナーを馬鹿にした発言ではない。

つまり、ミレニアム・エディションより音質を落としてまで「ジョンのオリジナル・ミックスにこだわる」のならば(ミレニアム・エディションはリミックス&リマスター盤で本来のオリジナル・ミックスに若干手が加えられているのだ)、それはコアなファンに向けてだけで良かったのではないのか?ってことだ。ビートルズのモノラル・ミックスのようにだ! 本当に欲しい人だけが買えば良いのだ。

※ただし、ビートルズ・モノラルの高額金額には疑問だ・・・。あれは普通買えないぞっ!

ビートルズやジョン・レノンのファン(一部のコアなファンを指す)にはどうしようもない大バカ者が多いのだ。それが・・・ジョンの作品はアルバム単体で(しかも年代順に)聴け! と言う大バカ者である・・・。

私的には・・・初めてジョンの曲を聴くのに・・・「ジョンの魂」の「マザー」では切な過ぎると思うのだ。せめて「コールド・ターキー」でしょ? って言いたい。

そう、イマジンではないのだ。イマジンを聴くのは後で良いのだ。みんな知ってるんだから聴かなくて良いのだ。だから初めて聴くジョン・レノンは「ベスト・アルバム」が最適なのだ。

ただし・・・注意してほしいのは、ジョン・レノンのベスト・アルバムの種類である。

例えば15曲入りのベストなんてなると収録されるのは超有名過ぎる楽曲ばかりだ。これは本当の意味でのベストとは呼べない。

私がとても良いと思ったベスト盤は過去に発売された「LENNON」という4枚組のベスト・アルバムである。このベストが良かったのは、ジョンの楽曲を発売順に並べて収録していた点である。

「マザー」の重苦しさを聴かされる前に、「コールド・ターキー」や「インスタント・カーマ」、さらにライブでのロック・ナンバーが収録されていて、ロックンローラー・ジョン・レノンを体感出来るからだ。

え? ジョンってイマジンとかウーマンとか、バラードな人じゃなかったの?! って、それまで持っていたジョンのイメージが一掃されたのだ。

ジョンがロック・ミュージシャンだと言われる理由がそれだったのだ。

・・・と、やはり余談爆裂のリマスター・レビューになっているが、つまり・・・今回の記事で言いたいのは、2010年最新リマスター盤はリミックスされていないオリジナル音源をリマスターしたもので、ジョンの創った音に戻ったリマスター(ファンには超嬉しい!)だが、ミレニアム・エディションに慣れた耳には「質が落ちた」と聴こえるので注意しましょう。

それでも、ジョンのオリジナル音源リマスターを聴きたいコアなファンは是非購入を!

それ以外のライト・リスナーは13日発売のベスト盤か、中古ショップに並ぶミレニアム・エディションを購入しましょう・・・(その方が音が良いです)ってことなのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ビートルズ リマスター・レビュー 全体を通しての感想4

Thebeatles

ああ、なるほど・・・そういうことだったのかっ!

今回、ビートルズ・モノラルBOXを購入し、一通り全てを聴き、ステレオ・リマスター盤と聴き比べをして、全曲をiPodに入れ、カーステレオから流して・・・そして何となく自分なりの結論に達することが出来た。

どちらも「良い」のである。後は聴く側の思い入れや、好みの問題だけである。

って、何て投げやりで収拾の付かない感想なのだろう・・・。

こんな拙いビートルズ・レビューに目を通してくれる方々に失礼だわっ! って天の声が聞こえてきそうなので・・・具体的にステレオとモノラルの違いを・・・わたしの感じたままに書かせて頂きたいと思う。

先ず、初聴きの衝撃完全にステレオ・リマスターの勝利である。既存のCD盤に対して音の輪郭が明確になり、音に厚みが出て、奥行が増し、各楽器やコーラス・ワークが聴き取りやすくなった。これはiPodに音楽を取り込む時にAAC128kbps取り込みだったのをアップル・ロスレスにした時と同じような感じだろう。

「ええ、こんな音も入ってたんだ」とか、「すっげぇ、ギターの音が最後まで伸びやかに聴こえる」とか、「臨場感が凄いよ、これ」なんて、そんな細かな違いが一聴きで解る楽曲が多かった。

それに対しモノラル・リマスターは・・・「え? こんなもの? どこが凄いの?」ってのが初聴きの感想である。ステレオ・リマスターで広がりの出た音が全て団子状態で中央に集まり、聴きやすさは増したが、衝撃的な驚きはまったくない。

以前にモノラル・リマスターを「幽霊の出ないホラー映画」と例えたが、まさにそんな感じである・・・。

確かに、ステレオ・リマスターとのミックス違いは随所に施されている。例えば手拍子の在る無しや、効果音の違い、ボーカル・テイクの違い、楽曲のスピードが速くなった曲もある。

だが、それはあくまで・・・ビートルズ・マニアの為のものである。既存の楽曲を身体が覚えてしまう程に聴きこんだマニアなら、それらの違いに驚き、ぶっ飛んだかもしれない・・・。だが、一般リスナーには「何のこっちゃ?」である。

だったら、モノラルBOXはやはりビートルズ・マニアの為だけの高額・限定商品なのか?

いや、実は・・・そうとばかりも言えない事情が出てきたのだ。

「ラバー・ソウル」を3回聴いた時だ・・・。「Think For Yourself」が流れていた。

意識して聴いていたのではない。BGM程度に流れていたのだ。

「・・・あれ?」と思った。「なんか、いつもと違う」

その時に感じた違いとは「ラバー・ソウル」の曲って、こんなにロックだったっけ? である。

そう思って、改めて聴き直してみると・・・

ああ、そうかっ! 今まで左右に振られていた楽器の音が一つに集まったことで、音の密度が増して余計な空間が無くなったことで、それがグルーブ感になってるんだ・・・。

そう、これこそがモノラル・リマスターの良さなのだ。(と、勝手に解釈した)

衝撃的な音の広がりが無くなった分、一体感のあるグルーブが生まれる。モノラルとはそういうミックスなのだ。

例えば、カーステレオでステレオ・リマスターを流した時、最初に感じるのは「目まぐるしい音の洪水」であった。左右に極端に振られた楽器が良い感じでスピーカーから流れてくる。しかもリマスター音源。そんなに音量を上げなくても各楽器の音が聴き取れるのだ。

それに対してモノラル・リマスターは・・・聴こえ難い。音がぐちゃっと中央に集まり広がりもなく臨場感もない。主音以外の音がまったく耳に届かない・・・。

が・・・聴き難いのでとカーステレオのボリュームを上げた時・・・な、なんて分厚い大迫力のビートルズ・サウンドだっ! と驚いてしまう。音を大きくすればするほど、その迫力サウンドの強烈さは増していく

・・・ええ? そんなの音が大きくなれば当然じゃん? と思うかもしれないが、音響の整っていない機材で大音量で音楽を流すと・・・普通は聴き難くなってしまうものなのだ。

高音や低音の一部が飛び出し、耳障り・・・。細かな音も聴こえてはいるが、他の音に意識を持っていかれて逆に聴き取りにくい・・・って。

だが、ビートルズのモノラル・リマスターにはそれが無い。各楽器の輪郭がはっきりし、小音では聴こえなかった音まではっきりと聴こえる。しかも楽曲の聴きやすさも増す。

そうなのだ、これがステレオ・リマスターとモノラル・リマスターの違いなのだ。

細かな楽器の音を細部まで聴き取り、ビートルズの創り上げた独創的サウンドをじっくりと聴き込むのに最適なステレオ・リマスター。

楽曲本来のグルーブとロック感を迫力の大音量で聴くのに最適なモノラル・リマスター。

そこに、マニアには堪らないミックスの違いというスパイス。

2つのリマスターの違いはそこにあったのだ。

だが、勘違いをしないで頂きたい・・・。

ビートルズは今から40年以上前に活動したロック・バンドなのだ。彼らが偉大なのは・・・その当時の常識では考えられなかった事を演ったからなのだ。

自作曲をシングルにして発表する。ロックンロールに別ジャンルの音楽をミックスする。アルバムジャケットに歌詞を掲載する。アルバムを一つの作品としてリスナーに届ける。その為にシングル曲がアルバムに収録されない。

ロックンロールと呼ばれていた騒音音楽を、ロックという音楽ジャンルに押し上げ、ミュージシャンと呼ばれる音楽家を、アーティストと呼ばれるレベルに押し上げる作品を創り、その当時には不可能だったサウンドを構築し、そして・・・全世界で売れる。

だから凄いのだ。いや、凄かったのだ。

だが、それは今から40年以上も昔の話・・・。多分、音だけなら・・・今のレベルの高い高校生バンドより下だろう・・・。音だけなら・・・。

AKBや嵐よりもチープなサウンド・・・音だけなら。

リマスターされて高音質に生まれ変わっても、その現実は変わらないのだ。

村上春樹の「ノルウェイの森」が映画化され、その主題歌にビートルズの「ノルウェイの森」が使われるというビッグ・ニュースがある。ビッグ・ニュースである。

彼らのオリジナル音源が日本の映画に使われるなんて奇跡に近い。彼らのオリジナル音源は常に厳重に管理運営されている。このビッグ・アーティストの楽曲がデジタル配信されていないのもそれが理由だ。(ビジネス上の大人の事情だ)

「ノルウェイの森」で初めてビートルズを聴き始める方も居るだろう。それは良いことだと思う。でも、彼らの音楽が40年以上昔の音楽だということは理解して聴いてほしいと願う。

でも、きっとそんな方は運が良いのだろう。

だって、「ノルウェイの森」が収録されてるのは名盤「ラバー・ソウル」なんだもん。ビートルズがアーティストに変貌した最初の作品だ。(と勝手に認識している)

間違っても・・・ステレオ・リマスターの1stには手を出さないようにして頂きたい・・・。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ビートルズ リマスター・レビュー モノラルBOX 4

Mono01 ビートルズ・モノラルを聴いて、最初に驚かされるアルバムは「ヘルプ!」である。

このアルバムのリード・トラック、「ヘルプ!」は明らかにステレオ盤とは違うのだ。音がモノラルになったとか、細かなミックスの違いなどではなく、明らかにボーカル・テイクが別物になっているのだ。

ただし、音質的にはあまり良いとは言えない。全体に篭ったような音になり、聴いていて違和感を感じるような部分も多い。※曲のつなぎ目っぽい部分が強調されたりとか・・・。

そして、他のアルバムにも細かなミックス違いが多いようだ。

顕著なのは、ステレオ盤とピッチ(曲のスピード)が違う曲だろう。聴いていて明らかに違うのが解る。また、ミックス方法自体の違う曲もある。例えば、ホワイト・アルバム収録の「ヘルター・スケルター」などは後半のダラダラと長いフェードはバッサリとカットされ、ギターの残響音のままフェードアウトで曲は終わっている。

「サージェント・ペッパーズ」に関して言えば、これは確実にステレオ盤とは別ミックスである。意識して聴くまでもなく、随所にステレオ盤とは違うミックスが施されている。ただし、まったくの別物という訳ではなく、細かな部分のミックスに差が在るという感じだ。

さて、わたしは前回のコラムで「モノラルの良さは聴きやすさ」だと紹介したが、それは実際にどういうものなのか?

みなさんは音楽を聴くのに、どのようなプレーヤーを使用しているだろうか?

わたしはiPodである。

iPodをFMに繋いでカーステレオから再生する。実はこの再生方法なら、ビートルズの楽曲はステレオ・リマスターが良いと思うのだ。※ただし、高価なカーステレオではなく、車の形状上フロント・スピーカーのみでの再生である。

だが、イヤホンで聴くなら・・・ステレオ・リマスターはこれでもかってくらいに耳障りな音に変わってしまうのだ。それは左右に極端に振られたステレオミックスの欠点である。

ビートルズの楽曲の大半は、ボーカルパートが音の中心に無い。もしくはドラムが中心に無い。現在の音楽では考えられないミックス形態なのである。

普通、ヴォーカルとドラム、ベースは音の中心に在り、他の楽器がその周りの空間を埋める・・・それが今のミックスの主流だろう。

例えば、「サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」である。

オープニングの演奏部分はまだ良いが、ボーカルが入るのは中心ではなく完全に右チャンネルに偏っているのだ。そしてコーラスは左チャンネル・・・。

イヤホンで聴くと・・・摩訶不思議ゾーンに突入しそうなほど気持ち悪いミックスである。

だが、モノラルではそんなチャンネルの振り分けが無い分、自然と耳に入ってくるのだ。全てが中心に集まり、そこそこの広がりのある音質。これは実に聴きやすい。

前回紹介した、ビートルズの各アルバムの音の違い・・・これはモノラルになるとあまり感じられなくなる。

左右への極端な音の振り分けが無くなった分、楽曲の良さが全面に押し出され、単純に良い音楽としての楽曲を集中して聴くことが出来るのだ。これがビートルズ・モノラルBOXの魅力だろう。

そしてそこにステレオとは違うミックスや別テイクの唄、効果音の違いやフェードの違いなど・・・マニアを楽しませる仕掛けが散りばめられている。

ビートルズを心から愛するマニアに最適なモノラルBOX

それとは別に、ビートルズを初めて聴く初心者にもお勧めしたいモノラルBOXである。

高額・限定商品なのが実に悔やまれる作品である。

ビートルズ初聴きの方がモノラルで楽曲の純粋な良さを知り、ステレオでその独創的な音の作り方を知る・・・。

それが正しいビートルズの聴き方だとわたしは思うのである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧