音楽・お勧めCDこの1枚!

特集 ミッシェル・ガン・エレファント 第9回

Cocp50617「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター」
2001年発売の6thアルバムだ。

ミッシェルの最高傑作は4thの「ギヤ・ブルーズ」だと思うが、一番好きな作品は、この「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター」である。

前作「カサノバ・スネイク」からパンク風味を薄くしたようなミッシェル流ロックンロール作品ではないだろうか。
ミッシェルの作品の中で最もJ-POP寄りと言えるかもしれない。
そのため、初期ミッシェルが好きな人にはウケない作品かもしれない。

J-POP寄りって言うと、何となく軟弱ロックなイメージを浮かべる方がいるかもしれないが、あくまでミッシェルの作品としてはの話である。

相変わらずチバさんは巻き舌で吠えまくっているし、アベさんは高速ギター・カッティングを弾きまくっている
POPなのは楽曲が洗練されたせいかもしれない。
初期ミッシェルの頃のように、単語を並べてる歌詞から意味がありそうな歌詞へと洗練されている。メロディが生まれている。疾走感も健在だ。

ただし、歌詞の意味は理解不能である。
フレーズ、というか、言葉の使い方の違いではないだろうか。

あれがまたやってきてるよ知ってる。
今夜の月は少し欠けてたんだ。
あの犬をとりに行くってきめたよ。

初期の頃はこんな歌詞の繰り返しだったりしたのが、
今作では……

ロデオ・タンデム・ビート・スペクターが俺の背骨をつらぬくだろう。
ロデオ・タンデム・ビート・スペクターがお前の頭かち割るだろう。

と、まあ、言葉の数自体が変わってたりする。

だからどうした? って聞かれても答えられないのでツッコミはしないで頂きたい。
実際に初期とこのアルバムを聴き比べて感じていただきたい。

ミッシェルが解散して10年経った今、時系列に彼らの作品を聴くと、今作のオープニング曲は明らかに音楽性の変化を物語っているように思う。

疾走するロック・チューンの上をメロディを無視した語り歌唱で突き進むチバさん。
ROSSOThe Birthdayを聴いた今では「ああ、なるほど」って曲だが、当時は衝撃的なオープニングだった「シトロエンの孤独」である。
「荒馬二人乗り、ビートの亡霊」と直訳したアルバム・タイトルが歌詞に登場するのは、実は最近になって知ったというか、気が付かされた。

チバさんファンであるやみずさんのブログ「旅TMGE」の全曲解説を読んでのことである。
http://blog.livedoor.jp/yamizu77/

なぜ気が付かなかったのか?
それは、わたしが歌詞を見ないから……というのと、シングル「暴かれた世界」で思いっきりロデオ・タンデム・ビート・スペクターが~って唄ってるのと、インスト曲の「ビート・スペクター・ブキャナン」と「ビート・スペクター・ガルシア」って解りやすいタイトル・コールがあったから。

ちなみに「暴かれた世界」のカップリング「セプテンバー・バイク・チルドレン」はアルバム未収録のインスト曲である。
そして同じくシングル曲「ベイビー・スターダスト」のカップリング「ベガス・ヒップ・グライダー」と「武蔵野エレジー」もアルバム未収録である。

さらにこの年にはMICK GREEN with TMGE名義で「クワッカー」というシングルも発売されている。全曲インストの3曲入りのシングルである。
インディーズのデビュー・ミニ・アルバムに収録された「WONDER STYLE」がステレオ・ヴァージョンで再録音されている。
まあ、この作品はミック・グリーンってギタリストとチバさん以外のメンバーがセッションした作品だね。

そして、この作品を最後に、ミッシェルはレコード会社を移籍することになる。

チバさんはミッシェルの活動休止(?)に合わせ、元ブランキー・ジェット・シティのベーシスト照井さんROSSOを結成。

実は、わたしがミッシェルを聴いてたのは、あくまでアベさんのギターが好きだったからなんて理由でROSSOは聴かず嫌いをしていた。
改めてROSSOを本気で聴きだしたのは、ここ2、3年の話であるというファンの風上にも置けないヤツなのである。

残念なのは……当時のわたしのミッシェル熱は、この時期に完全に冷めてしまって、その後10年近く放置されてしまうってことである。

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特集 ミッシェル・ガン・エレファント 第7回

Cocp50001「GEAR BLUES」
1998年に発売されたミッシェル・ガン・エレファントの4thアルバムだ。

超個人的な独断と偏見であえて言うと最高傑作と呼ぶべき部類のアルバムだと思う。そう、最高傑作なのだ。念のためにもう一度言おう、最高傑作だ。

こんなこと書くと、また「最高傑作は言い過ぎでは?」なんて批判的意見をもらいそうだが、だって個人的な意見なんだからしょうがない。

前3作と比べ、格段に楽曲のクオリティが高い
そしてアルバムとしての流れも抜群に良い。
洗練されている。
だからと言って歌番組やヒットチャートを意識して媚びを売った作風ではない

そう、もちろん、ミッシェル好きのわたしの個人的意見だ。

オープニングの「ウエスト・キャバレー・ドライブ」は前3作からの流れを継承した、どことなく怠い雰囲気の漂うアップテンポなロック・ナンバー。
ただ、今までとは決定的に違う部分がひとつ!(個人的感想)

実は、これがわたしの心を捕えて離さないポイントなのである。

それは、チバユウスケさんの唄い方の変化である。
実は、この「ギア・ブルース」からチバさんの唄い方が大きく変わったのである。(とわたしは思っている)

巻き舌である!

ラ行の発音時に巻き舌が多用されているのだ。
巻き舌歌唱法! とにかく下品で威圧的で凄みがあってイイッ!
実は、わたしはこの巻き舌の威圧的な唄い方が大好きなのだ。

初期の椎名林檎と同じような歌唱法だ。当然チバさんの巻き舌の方が先だけど。

そして、2曲目の「スモーキン・ビリー」も巻き舌連発だっ! カッコいい!
アベさんのカッティング・ギターに、この巻き舌ガナリ声ヴォーカルをやられた日にゃ、も~どうしましょって感じである。
流石に爆発的人気を誇るシングル曲だけあって、何度聴いても飽きることがない。
事実、わたしが初めて聴いたのは16年前だが、今でもヘビーローテーションでiPodから流れている楽曲である。カッコよすぎて飽きてる暇がない。

ちなみに、「スモーキン・ビリー」のカップリング曲「ジェニー」はアルバム未収録の楽曲だが、わたしが嫌いな曲のひとつである。
別に曲が嫌いなのではない。ミッシェル楽曲史上で唯一じゃないだろうか? フェード・アウトで終わる楽曲なのである。
ミッシェルの曲のカッコ良さは、全てきっちりと演奏が完結することだと思ってたのに!

そして続く「サタニック・ブン・ブン・ヘッド
なんかフザケたタイトルに感じるだろうが、楽曲はもっとフザケている。
ヴォーカルは、ただひたすら「サタニック・ブン・ブン・ヘッド」と繰り返すだけの曲である。
だが、その後ろで奏でられる演奏のカッコいいこと壮絶なことっ!
まあ、ヴォーカルも楽器の一部ってことでやってるインスト曲らしい。

そして「ドッグ・ウェイ」のミッシェル・ブルーズ・ロック。
とにかくドスの利いたチバ歌唱とアベギターが凄まじい。

フリー・デビル・ジャム」はとにかくハイテンションなロック・ナンバーだ。
相変わらず歌詞の意味は理解不能だが、「うなる頭蓋骨」なんてフレーズが出るんだから嫌いになれるわけがない。
ついでにこの楽曲「あわてふためいてやれ魂だとか~」のパートはチバさんではなく、ドラムスのクハラさんが唄ってます。

そして、わたし的には嫌いな「キラー・ビーチ
とりあえず唄い方が嫌い。歌詞の響きが嫌い。雰囲気が嫌い。なんかノー天気すぎるイメージが頭から離れず今まで16年間、まともに聴いたのが5回くらいって苦手曲。

嫌いな曲の次は大好きな「ブライアン・ダウン」を挟んで理解不能な「ホテル・ブロンコ」。
まあ、インストの曲だが、ゆったりとした流れの中でいきなり登場する「さのばびっち」って歌詞がシュールでついつい聴いてしまう不思議な曲。

そして後半戦、「ギブ・ザ・ガロン
疾走するロックではないが分厚いブルーズ系のロックである。
「ギア・ブルーズ」はこの手の重圧なブルーズ系ロックがカッコいい!

そして続くシングル楽曲「G.W.D」は「がなる・わめく・だれる」の頭文字らしい。
ハイテンションで疾走するロック・チューンだが、シングル・ヴァージョンとは若干ニュアンスが違う。
アルバムではとにかく疾走してるが、シングルではちょっとブルーズ感が強いというかテンポが遅く隙間の多い演奏って感じだ。
じつはこの2ヴァージョン、甲乙つけられないくらいどっちもカッコいい。
ついでにチバさんの唄い方がカッコいい。
アベさんのギターがカッコいいのは言うまでもない。

「G.W.D」のカップリング「ジャブ」は「サタニック・ブン・ブン・ヘッド」と同じく、「ジャブ!」と繰り返すだけの声も楽器だぜ系インスト・ナンバー
そいでもって、アナログ盤には「ジャブ」ではなく、「SICK ON YOU」と言うカバー曲が収録されている。
この曲……わたしが唯一音源を入手できていないミッシェルの曲である。
アナログ盤のみかよ……と思っていたら、2000年に一度、コンピレーションに収録されたことがり、現在そのCDを買うかどうか迷っているところである。

残念ながら「ジャブ」と「SICK ON YOU」はアルバム未収録。

続く「アッシュ」は嫌いじゃないが好きでもないロック・ナンバー。
って言うか、ミッシェル・ガン・エレファントの楽曲の中にバラードって無いよね。
純粋にバラードと呼べるのは最後の最後に出てきた「ガールフレンド」くらい?
この曲「アッシュ」に対する好きでも嫌いでもないって言うのは、多分、激烈大好きな「G.W.D」の次の曲だからかもしれない……。イマイチ、インパクトな無いよね。

そして後半の意味不明楽曲ソウル・ワープ」なのだが、これは意味不明過ぎて好きな楽曲。意味不明な理由は、わたしが歌詞カードを見ない人だから。
わたしは、この当時(1990年代後半)とにかく洋楽に傾倒しておりその流れで歌詞カードを見ない癖がついてしまっている。
歌詞カードを見ないので、実際に「何と唄っているのか、英語なのか日本語なのか」すら理解できていない。というか、それくらい何を唄ってるのか理解不能なのだ。初めて聴いて16年経った今も歌詞カードを見ていない……。

もしかしたら、わたしがいまだにミッシェル・ガン・エレファントの楽曲をヘビーローテーションで聴けるのは「歌詞を知らない」からかもしれない。
いや、でもたぶん歌詞を見ても意味は理解出来ないと思うので今後も見るつもりはない。

そして後半のブルーズ「ボイルド・オイル
この曲もカッコいい分厚い楽曲である。
この分厚さのままいよいよクライマックスかって思ったら、アルバムのラストは何とも軽いイントロから始まる「ダニー・ゴー」である。

「ダニー・ゴー」ってどうしてミッシェル・ファンに人気なのだろう?
わたし的には特に好きなタイプの曲ではない。
カッコいいとは思うけど、不思議と特別な思い入れは無い。

と、最高傑作と言ったわりには最後に思い入れは無いとか言っちゃってるが、これはあくまでミッシェル・ガン・エレファントの全楽曲で比べた時の話である。

ちなみにこの「ダニー・ゴー」はCD盤とアナログ盤ではアレンジに若干の違いがある。
アナログ盤は楽曲が終わった後に、フェード・インでアウトロが始まってフェード・アウトで終わっていくって蛇足のようなアレンジが加わっている。なんでだ?
このアナログ・ヴァージョンは2003年発売のベスト盤で聴くことができる。

さらに余談だが、この時期、「チキン・ゾンビーズ」から「ギア・ブルーズ」までの間にアルバム未収録のシングルが2枚発売されている。
一枚はアナログ盤限定シングル「VIBE ON!」、それとCD盤の「アウト・ブルーズ」である。
「VIBE ON!」「アウト・ブルーズ」は共にベスト盤「TMGE108」に収録されている。
が、どちらもカップリングが入手困難なのが厄介である。

「VIBE ON!」のカップリング「あんたのどれいのままでいい」はCDとしては「GRATEFUL TRIAD YEARS」初回ボックスのボーナスCDに収録されている。「アウト・ブルーズ」のカップリング「SODA PRESSING」はシングル盤のみの収録である。
「あんたのどれいのままでいい」はDL販売でも見たことがないレア楽曲である。

と、まあ、大好きな最高傑作だけに、長いレビューになってしまいました。

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マニック・ストリート・プリーチャーズの国宝

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Manic Street Preachersの2枚組ベストアルバム『ナショナル・トレジャーズ』を買った。

ナショナル・トレジャーズ・・・国宝。

他者ではなく自分たちでそう言ってしまうあたりがマニックスらしい・・・というのはCDの解説にあった言葉。たしかに、デビュー解散宣言からのビッグ・マウスは健在・・・。

で、実は、今回のベスト・アルバムにはこれといったポイントがない。

バンド活動に一区切りがついた・・・リッチーの死亡が法的に決まり、彼の残した詩でアルバムを作り、新たなステージへ向かうべく区切り・・・。って意味でのベスト盤らしい。ニッキーの解説。

デビューから約20年で発表した全シングル表題曲37曲+新曲。

ファンなら、シングル表題曲は当然全てもってるだろうし、はっきり言って・・・申し訳ないが言いきってしまうが・・・新曲2曲はマニックス史上でもダサい曲の部類に入る駄曲だと思う。マニックス独特のタイト感やゴージャス感や哀愁なんて何も入っていない。

まあ、1曲はカバー・ソングだし、新曲のボーカルはニッキーである。仕方がない。

で、もうひとつの目玉?となるのが『全曲リマスター』である。

最初は・・・「おっ!?」って思ったが、正直・・・リマスターなんて目玉でもなんでもなかった。もともとマニックスの楽曲は音が良いのだ。(インディーズ期~デビュー作を除く)

リマスターしなくても普通に今聴ける音である。2ndと新作を並べて聴いても別に音の古さは感じない。ここらへん、90年代の音である。※録音機材が良くなった時代。

レッド・ツェッペリンのリマスターなんかは、リマスターサウンドぶっ飛ぶっ!ってくらいリマスターの良さがわかったが、90年代以降のバンド(しっかりしたバンド)はリマスターしなくても充分な気がするのだ。

まあ、もちろん音質が良くなったのは分かる・・・のだが、だからといってオリジナルの音を聴けなくなるくらいにはリマスター効果は高くない。

ってことで、なんの目玉も無いベストアルバム。

だが、この作品で唯一良かった点。いや、わたし的には「よくやってくれたっ!」って思う点。

それは全曲、フル・バージョン収録ってこと。

シングル・エディットされていないのである。フォーエヴァー・ディレイドはシングル・エディットが収録されていた。※シングル(ラジオ用)用に楽曲が短く編集されたヴァージョン。

ってことは・・・もしかして、マニックス作品全曲リマスター化も有り得るのか?

って、ちょっと期待。

まあ、20年目のマニックス・・・知らなかった人や聴いたことなかった人にはお勧めの作品である。

何たって、2枚組、全39曲で3000円というお値打ち価格なのだ。さすが、商売最優先の日本のアイドル作品とは違うマニックスらしさである。

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レニー・クラヴィッツ ブラック&ホワイト・アメリカ

Lennykravitz_coverレニー・クラヴィッツの新作、「ブラック&ホワイト・アメリカ」を聴いた。

通算9作目のアルバムである。

過去のレニーのキャリアを総動員したようなバラエティ豊かなアルバムである。って、そんな堅苦しい解説を抜きにすると、実に聴きやすいアルバムなのだ。

コアなファンにとっては「・・・なんか、サウンド軽くね?」って感じるかもしれない聴きやすさなのである。いや、ザラザラ感が無いって感じだろうか?

とにかく、アルバム全16曲を通してアッサリ聴けてしまう快作だろう。

前作「ラブ・レボリューション」は久々にグッとくるアルバムだった。それまでのアルバムが何かパッとしない印象が強かったのを一気に帳消しにするくらいの力があった。だが、実に重々しいアルバムでもあった。いや、重々しいというか・・・泥臭いアルバムというか?

そこがレニー・クラヴィッツなのですけどね・・・。

1990年代のレニー・クラヴィッツは最高だったけど、2000年に入ってから・・・アルバム「レニー」と「バプティズム」はイマイチだなって思ってたのは私だけ?

この2作、別に悪くないのだけど・・・何か足りないのである。

わたし的な解釈をすれば、カラッと乾いた質感と、耳の残るギターリフが足りないのだ。レニーと言えば「自由への疾走」に代表される単純明快超カッコいいギターリフッ! ザラッとしたアナログ感覚のサウンド。

それが蘇ったのが前作「ラブ・レボリューション」なのだ。そして今作は、カラッと乾いた質感を残したまま、ザラつきを上手く取り除き、絶妙のソングライティングでバラエティ豊かな楽曲を最後まで楽しませる・・・。

コアなファンには少しだけ物足りないかもしれないが、改めてレニー・クラヴィッツ が天才ミュージシャンであるという事を認識させられるアルバムなのではないだろうか?

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ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン#2

Z321000710ジョンスペのような音楽は、理解できない人には「何これ?」なサウンドだが、一度はまってしまうと他の音楽が聴けなくなるから困る・・・。

ジョンスペのファンがブログに書いていたコメントだが、実は私もジョンスペのリマスター盤を購入して以来、他のアーティストはほとんど聴いていない。桑田佳祐もピロウズも聴いていない。REMもまだ真面目に聴いていない。レディオヘッドに至っては購入すら見送っている状態だ。

それほどまでに魅力的なサウンドなのかと聴かれれば・・・多分・・・「NO」と答えるだろう。歌メロは無いに等しいし、ガレージ・サウンドだし、ポップでもないし、演奏が上手いわけでもない。

だが、一度はまると抜け出せないサウンドなのだ。

彼らの2ndアルバム「extra width」のリマスター盤だ。「extra width」にエリア限定(もちろん海外)で発売された「mo' width」を追加し、さらに当時のアルバム未収録楽曲とライブ音源が収録された2枚組、全46曲・・・ちょっと作りすぎですよ、スペンサー氏! ライブ音源7曲を除いても39曲。既出の 「extra width」の楽曲が12曲、残り27曲がボーナス楽曲・・・って、普通の感覚じゃありません。

1stの「YEAR ONE」がパンク丸出しの初期衝動サウンドだったのに対し、 「extra width」はバンド名の通りブルースが爆発したサウンドなのだ。まあ、普通に考えるブルースではなく爆発したブルースなので注意していただきたい。

ただし、 「extra width」収録楽曲以外は「YEAR ONE」から 「extra width」へと移行する期間の楽曲だろう。※いや、ただ単に好き放題やってるだけかも? かなりパンキッシュな楽曲が多い。とは言っても「YEAR ONE」のような初期衝動的なものからブルース寄りのパンクまで様々だ。

実は私はオリジナルの 「extra width」は好きではなかった。音も悪いし「これだっ!」って楽曲も無いように思っていた。だが、リマスターされたものは違う。スカスカだったサウンドが太くなるだけでこれほどまで楽曲のイメージが変わるのかと驚いた。さらに 「extra width」本編よりカッコよすぎる27曲のボーナス楽曲・・・。

KARAや少女時代のような腰ふりと美脚も悪くないが・・・、最近のポップすぎる邦楽・洋楽に嫌気がさしている方には是非聴いていただきたいアルバムだ。ただし、聴くならリマスターされたアルバムをっ!

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コラプス・イントゥ・ナウ R.E.M.新作登場

音楽を聴いて鳥肌が立ったのは久しぶりだ。

R.E.M.の三年振りの新作「COLLAPSE INTO NOW」が発売された。

通算15作目、デビューから約30年のモンスター親父バンドである。実は今回の新作、発売のニュースを聴いた時は正直・・・不安で一杯だった。

と言うのも、前作「アクセラレイト」が余りにも素晴らしい作品だったからだ。あの作品の次に来るのは・・・さらなる傑作なのか? それとも駄作なのか? 私は・・・きっと駄作になるだろうと思っていた・・・。申し訳ない。

R.E.M.のデビューは1982年のミニアルバム「クロニクル・タウン」である。当時の彼らは大学生向けのラジオ番組で人気のインディー・バンドだった。ボーカルのマイケル・スタイプの独特の歌唱法はアメリカ人にも聞き取りできないようなモゴモゴと籠った歌い方だったそうだ。

インディーズ時代に発表した作品が5枚。特に5枚目の「ドキュメント」は彼らの最高傑作の呼び声が高い。事実、わたしもそう思っていた・・・。

その後、メジャーのワーナーに移籍しメジャー3部作と呼ばれる「グリーン」「アウト・オブ・ザ・タイム」「オートマチック・フォー・ザ・ピープル」を発表する。ポップなロックの「グリーン」、アコースティックな「アウト・オブ・ザ・タイム」、渋く多面的な「オートマチック・フォー・ザ・ピープル」である。

90年代には「モンスター」という今までの彼らのサウンドを根底から覆すようなディストーション・ギターリフ全開のアルバムや、モンスター・ツアーの途中で録音された楽曲の多い「ニューアドヴェンチャーズ・イン・ハイファイ」を発表。世界で最も重要なロックバンドと呼ばれていた・・・いや、今でも呼ばれている。

が、その後・・・ドラマーの脱退による打ち込みサウンドの増加、楽曲のパワーの低下、アルバムのクオリティの低下・・・などなど、ファンの間でも「昔のR.E.M.はカッコよかった」と言われる時代が続くことになる。渋く枯れたロック・バンド・・・と言われていた。

だが、前作「アクセラレイト」でデビュー当時を思い出させるようなハイテンションでアッパーなロックチューン全開の彼らが戻ってきたのだ。

楽曲のクオリティもテンションも底抜けに高い作品だった。発売後すぐに米チャートを駆け上がって行った!※日本での知名度は相変わらずイマイチなのだが・・・。

そして今作である。

あのハイテンションの次は何を聴かせてくれるのか?

1曲目の「ディスカヴァラー」を聴いた瞬間に思ったのが・・・(良い意味で)いつものR.E.M.サウンドだな・・・であった。

「アクセラレイト」のようなテンションは無いが、ファンならニヤリのサウンドである。そして2曲目の「オール・ザ・ベスト」「ウーバーリン」で鳥肌全開である。前作を凌ぐテンションで、しかも今回はフックの効いた変化球的なR.E.M.サウンドだっ! そしてミドルとバラードを挟みつつ、ハイテンションなフック楽曲が続いていく。

聴いていて思ったのは・・・「ドキュメント」~「オートマチック~」期の良い部分のみを抽出して作ってみました的なクオリティだってことだ。

渋く枯れてもなく、アッパーチューン全開でもなく、捻くれたR.E.M.流のオルタナ・ポップ全開なのである。

とにかくこのアルバムは凄い!

音楽を聴いて鳥肌が立ったのは久しぶりである。音楽にどっぷり嵌り20年・・・。色々な音楽に触れ、感動して、自らもバンドを組み、あらゆる音楽を聴きつくし・・・もう昔みたいに音楽を聴いて叫びたくなるような衝動に駆られることはないだろう・・・と思っていた。事実、ここ数年はそんなことは無かった。

だから今回のような鳥肌ものサウンドに触れたのが嬉しいのだ。

カーステレオから流れてきた「ザット・サムワン・イズ・ユー」に向かって「なんじゃこりゃっ!」と叫んでしまったくらいだ。テンション上がりまくりだ。

とにかくお勧めの1枚である。

特に、昔R.E.M.を聴いてた方には・・・前作と合わせて、最高傑作2連続放出の彼らのサウンドをお勧めしたい。

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ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン #1

Jsbx

さて、今回は昨年リマスター再発されたザ・ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンの作品を順を追って紹介しようと思う。前回も紹介したが、今回は更にアルバム毎に詳しく紹介したい。

別に・・・紹介しなくてもいいです・・・と、言われても紹介するのである。多分、ほとんどの女子高生はこのバンドを知らないだろう。タワレコの店員のお姉さんも知らなかったもの・・・。

さて、彼らのサウンドはどんなものなのか?

バンド名からするとブルース系なのだろうと予想はつくが、R&Bを想像したりすると脳天にギターが落ちてくるので注意が必要だ。実際のサウンドはノイジーでパンキッシュでブルージーなコテコテの洋楽サウンドである。

AKB48やKARAや少女時代にうつつを抜かす男子高校生がジョンスペを聴けば「え? 唄メロはどこですか?」って質問が必ず返ってくるだろう。そのあたりがブルースがエクスプロージョンしているバンドなのである。

Yearone 「YEAR ONE」

タイトル通り、彼らの紀元1世紀目の作品だ。プッシー・ガロア(ジョンスペの前のバンド)の流を汲んだまったくブルースじゃないノイジーでパンキッシュでガレージなサウンドである。リマスター盤は全38曲入り。

自主制作録音と正式デビュー作をまとめて1枚にしたものだ。その為、楽曲が数曲かぶってたりするし、前半と後半で音の質感が微妙に違ってたりもする。とにかくウルサイ・・・ギターがギャンギャン鳴っている。リフが半端なくカッコイイ、演奏は全体に下手・・・っていうか殆ど一発どりか? 演奏間違ってもそのまま突っ走るっ!(実はわざとなのだろう・・・)購入して1週間、ひたすら聴き続けているくらい最高のロック・アルバムである。

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R.E.M.LIVE AT THE OLYMPIAの感想

P6520_l_3  さて、いきなりココログブログの設定が変わっていて写真が大きく表示されているのに戸惑っているスターダストですが・・・。前回に引き続き、R.E,M,の新作ライブについての感想などを書きたいと思っているのである。

iPodにライブ音源を入れて、重低音仕様のヘッドフォンで聴くと、いやぁ実にいい!迫力のライブ音源なのだ!特に過去の楽曲、オリジナルアルバムでのスカスカ感が無く、今の分厚い音質での楽曲に生まれ変わっている!

R.E.M.の場合、新しいアレンジなど殆ど加えずに演奏しているし、何と言ってもマイケル・スタイプの唄の上手さ! もちろん演奏の上手さもあるが(キャリア30年のバンドですもの、しかもアメリカを代表するライブバンド)観客の歓声が入ってなければスタジオ新録音か?と思わせるくらいに安定感がある。

実に良いのである!

楽曲については、私はR.E.M.の入手可能な楽曲を殆ど持っているくらいのファンなのでここで紹介しても参考にならないだろうから省略させていただく。

ひとつ面白い?と思ったのは・・・ライブならでは、いやR.E.M.ならではかもしれないが、最新スタジオアルバムの楽曲がタイトル違いで入っていたりするのだ。

例えば先行シングルで発売された「スーパーナチュラル・スーパーシリアス」はライブでは一部歌詞が変わり(こちらが原曲だろう)「DISGUISED」として唄われている。さらに聴いた事の無い新曲?も収録されている。

まぁ、彼らの場合は1979年に作った楽曲を2000年代になって発表するなんて事もあるのでどこまでが新曲なのかは不明である。※彼らのベストアルバム「IN TIME」に収録された「バッド・デイズ」や「オール・ザ・ライト・フレンズ」などは80年代初期のアウト・テイクでは有名な楽曲である。

ドラマーのビル・ベリーが体調不良でバンドを脱退した後、打ち込み系のサウンドが目立つようになっていた彼らだが、ココに来て(新作アクセラレイト)最高のライブバンドに逆戻り!そのテンションの高さがそのままライブに現れているのである。

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NIRVANA LIVE AT READING

Nirvana2 さて、今回発売されたニルヴァーナのライブ・アルバム「ライブ・アット・レディング」である。

1992年、8月30日

今から17年前の音源の登場である。

ニルヴァーナの絶頂期・・・というふれ込みで登場したこの作品、某通販サイトでの評価も軒並み高い!

実際に聴いた感想も・・・非常にクオリティの高いライブ・パフォーマンスだと思う。

途中、音程を取れずに苦労する楽曲や、声が上手く出ていない楽曲などもあるが、それも含めてのクオリティの高さだ!

特にDVDの映像は素晴らしい!

カメラワークやバックの邪魔なダンサー?など気になる点は多々有るが、これぞ「ニルヴァーナのライブ」って感じが良く出ている。※個人的にはもうちょっとラフな映像でも良かった気がする。

私はリアル・タイムのニルヴァーナ世代である。

「ネバーマインド」をリアル・タイムに聴き、その音楽にどっぷり影響を受け、ギターを手にバンドを組み※当然ニルヴァーナのコピー。グランジ・サウンドが世の中を大きく変えるのを体感した。そして、カート・コベイン(日本ではコバーンだが、正式にはコベインの発音が正しいそうである)の死というのもリアル・タイム・・・。彼の死後、急速にグランジが衰退していく様も体感した・・・。

そして・・・私の聴く音楽も変化していった。

最近ではニルヴァーナのCDも半年に数回聴くか聴かないか?

メジャー発売シングル全作品、オリジナル・アルバム3枚、コンピ1枚、MTVアンプラグド、ライブ・ベスト、史上最悪のベスト・アルバム、アンソロジー的最強のBOXセット、ブートのライブアルバム、ブートの未発表曲・・・

山のようなニルヴァーナ作品がCDラックに並んでいる。

今でも常に最前列に並んでいる。

そして今回のライブ・アルバムを聴き、改めて「忘れていた感覚」を思い出すコトができた。

彼らのパフォーマンスには「飾り」が無かったのだ。

派手な演出も無ければ、取って付けたような煽りも無い!※客席に向かって「ノッテルかー!」的なヤツね・・・。

そこにあるのは、今でも時々通うライブ・ハウスの雰囲気なのである。

あの当時気が付かなかった・・・「なぜガンズ&ローゼズがダサく見えたのか?」も理解出来た。

それはニルヴァーナが「リアル」だったからである。

ガンズのように「リアル・ロックンロール」なんてフレーズを使わなくても、そのパフォーマンス自体がリアルなのだ。

先に発売されている「フロム・ザ・マディ・バンクス」を聴き「あれ?」と思った私も今回の丸ごと一本ライブ収録です!には「ガツン!」と来た!

それでこそ「ニルヴァーナ」なのである。

スタジオ・アルバムでは押さえられていた「ノイジーなサウンド」も全開で、自分がギターを手にした理由も思い出した!このリアルな感触に衝撃を受けたんだなぁ・・・。

古い音楽でも、良いものは色褪せない・・・

そんな言葉を耳にする度に、「でも音が古くて今の世代は聴けないよ」と思っている私だが、このライブ・アルバムに関しては・・・17年の時を超えて「ニルヴァーナが復活した!」って気分だ!

良いものは色褪せないのだ!

今の商業主義的アーティストにどっぷり浸かっている世代には是非聴いてほしいアルバムである。

これこそが90年代に生まれた最後の本物のロックなのだと思う!

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THE BEST OF RADIOHEAD を語ります

ザ・ベスト・オブ(2CDエディション)

ザ・ベスト・オブ(2CDエディション)

アーティスト:レディオヘッド

ザ・ベスト・オブ(2CDエディション)

さて、ファンの間では賛否両論のベスト・アルバム・・・。

この場合の「否」はレディオヘッドや楽曲に対するものではなく、EMIが行ったバンド叩きやバンドの意向に反したベスト・アルバムを発表したコトに対する「否」である。

ただ、コメント・レビューの中に「発売の経緯は関係なく、レディオヘッドの曲を纏めて聴けるから良い」的なものを見て、改めて「そうだね」と思った次第である。

私自身、レディオヘッドのアルバム&アルバム未収録曲は「ほぼ網羅」している程のファンなので、このベスト・アルバムの唯一の「賛」は各楽曲の録音レベルが揃っているというコトくらいである。

しかし・・・「THE BEST OF」を収録順に聴くことはないだろう。

カーマ・ポリスとノー・サプライゼスに挟まれたクリープは想像出来ないし、オープニングにジャストが来るなんてのも在り得ない!ライブなら在りなのだろうが、ライブ・セットリストはバンド側の意図が入っているから在りであって、そうじゃないのなら・・・やはり年代順に並べるべきである。

シングル曲中心なのだから、少なくとも発表順とかね。

例えば「クリープ」の頃と「カーマ・ポリス」の頃では音楽性が違うだろうし、なによりオリジナル・アルバムを重視するバンドである。流れなのである。

その流れを無視した詰め合わせベストなのだから・・・聴き方は・・・彼等のキャリアの軌跡なのではないだろうか?収録楽曲を年代順に並べるのが正しい聴き方だと・・・私個人としては思う。※あくまで個人的な意見である。

そうすれば、確かに「否」するほど酷いアルバムではない。

もともと楽曲自体は良いし、シングル曲中心なのだから「発売当時の彼等の世界観を詰め込んだ」楽曲が多いのだろう。

このベストから入門する方、購入したけど聴いてない方、コレクションの為の方、是非!年代順に並べ直した※不要な楽曲は当然外す!EMI選曲ではない、自分だけのレディオヘッド・ベストを楽しんではどうでしょう?

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