音楽・邦楽

ユニコーン 服部

Unicorncd_3

とにかく人気のアルバムだ(と思う)。
ユニコーンが1989年に出したサード・アルバム「服部」だ。
リアルタイム・ユニコーン世代のほとんどがこのアルバムからユニコーンを聴きだしたのではないだろうか?

いや、アルバムというより「大迷惑」という曲がヒットした。
そりゃぁ~もう、ロックバンドというよりはアイドル・バンドと言ったほうがいいくらい女子にも人気だった(ような気がする)。

実は…わたしはこのアルバムを3回に分けて聴いている。

「ほらまた意味不明なこと言いだした」って可憐な女子高生に文句言われる前に言い訳…じゃなくて弁解…じゃなくて、説明させてくださいな。

最初に聴いたのはリアル・タイム学生時代。
「大迷惑」のヒットで人気だったのでレンタルして聴いてみた。

次に聴いたのは90年代後半に再発売2000円シリーズになった時。

そして今回のリマスター盤。

実は学生時代には、このアルバムのどこが良いのかまったく理解も共感も出来なかった
「大迷惑」「服部」というシングル曲は良いけど、他の曲は聴けたもんじゃない。
それが最初の印象で、その後ずっとユニコーンが好きでも嫌いでもないバンドの筆頭となってしまった。
つまり、ど~でもいいバンドの代表ってことさ。

2度目の2000円再発売の時は、何となく聴きたくなって購入した。
まぁ奥田民生を聴いてた流れで買ったようなものだ。かれこれ10年以上前のお話なのだ。
やはりと言うか、あまり好感は持てないアルバムだって思った。

そして今度のリマスター盤。

過去の2度と何が違うのか?
それはわたしが「やれやれ、わたしも歳をとったなぁ~どっこいしょ」と感じる年令にさしかかってきたってことだ。
言い変えるならば、大人になって、色々な音楽に触れ、色々なジャンルの音楽を聴いて、音楽の幅が広がった、という意味だ。ウソじゃないよホントだよ。

そして何より今回のリマスターの音質の良さ
20年以上前の作品とは思えない音なのだ……って言うか、この「服部」というアルバムが、そしてこの作品以降のユニコーンの音が、時代を感じさせないサウンドへと変化していったのだと思う。
そんな作品を丁寧に愛情持ってリマスターで高音質にすりゃ古さを感じさせないのは当然のことだろう。

おっと、ここでひとつ、丁寧に愛情持ってというのがポイントになってくる。

実はユニコーンのリマスターはオリジナル・アルバム以外に、「Quarter Century Best」というものが存在する。
元々はBOXセットでシングル・ベストとライブ・ベストとDVDセットで発売されたが、後にCDは単品発売された。

このシングル・ベスト収録の「服部」「大迷惑」のリマスターは、わたし的には最悪なのだ。
これはリマスター失敗だよって聴いた瞬間に思ったよ。
不思議である…リマスターした人は同じなのに、どうしちゃったのよ? である。
とにかく低音に厚みを出し過ぎてて、各楽器の演奏の良さが消し飛ばされてしまっている。
まるでイコライザーで低音だけ持ち上げたみたいな印象なのだ。
ブルー・スペックのせいか? 他の作品と音圧を合わせるためなのか?

しかし、オリジナル・アルバム「服部」のリマスターは良い。
無理に中・低音を上げずに、全体的に厚みを出し、各楽器の分離も良いし、音に広がりがある。とても聴きやすい。
ウソじゃないよホントだよ。聴き比べるまでもなく、シングル・ベストとは音が違うのである。

そして、わたしが「やれやれ、どっこいしょ」な世代……いや、音楽の幅が広がった耳で聴くと、作品自体の良さ・凄さに気が付いた。
とにかくユニコーンというバンドは演奏が上手い。
そして時代を感じさせない「無国籍」な音楽ジャンル

唯一、時代を感じさせる部分は奥田民生の声の若さくらいである。

だがしかし、マニアックなアルバムなので初めてのユニコーン体験には不向きだな、うん。

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ユニコーン PANIC ATTACK

Unicorncd_2

「PANIC ATTACK」1988年に発売されたユニーコーンのセカンド・アルバムです。

まるで小学生の読書感想文の冒頭のような出だしで始まったユニコーン・リマスターCDレビュー第2回目。

前回「BOOM」をピーマンやゴボウより嫌いと小学生のような発言をしたり、リマスターされても音が最低なんて言ってみたり(※注意:言ってません)、あまつさえ「BOOM」を聴くくらいならAKB48の曲を聴いた方がいいなんて最低なことを言ってみたり(※注意:言ってません)したのだけど、今回はちょっと違うんだなこれが。

実はこの「PANIC ATTACK」という作品、エイティーズの臭いを残しつつも、今のユニコーンのスタイルが生まれ始めた作品なのです。

二枚目ロックから三枚目ロックへの変化。
セカンド・アルバムなのに三枚目……って難解な言い方をしてみちゃいます。
三枚目ってのは、つまりは「コミカル」ってやつね。カッコいい二枚目じゃなく、コミカルな三枚目ね。CDの枚数の話じゃないのよ。

音は、スゴクいいです。リマスター
イヤホンしてちょっと音を大きくして聴くと、まるで新録したんじゃないかってくらい音に厚みと広がりが出てます。
ただ、どうしてもまだ…エイティーズ・サウンドが強い曲もチラホラ。
っていうか、実際エイティーズな作品なんだけどね。

でもそれを吹き飛ばしてくれるくらいに、リマスターの音が良い。
某ジャングルみたいな名前の通販サイトにもレビューがありましたが、とても丁寧に、愛情を持ってリマスタリングされた音だって思います。

個人的には、「I'M A LOSER」「ペケペケ」「ツイストで目を覚ませ」がおすすめです。
この3曲に関しては、ホント新録って言ってもいいくらいに感動的な音の良さ。

ただし、注意が必要なのは、愛情を持ってリマスターされている(憶測)ってこと。
普通に聴いてると、リマスターされてるってことを忘れてしまうくらい、オリジナル・アルバムの質感を残してます。
イヤホンしないでPCのスピーカーから音を出したらリマスターされてるのが分からないかもね。

ところがイヤホンするとグワンッ!と左右に音が広がって「こんな音が入ってたのか!」ってくらいに音の分離も良く、中・低音もしっかり響いてきます。
音のスカスカ感もまったく……いや、一部の曲を除く……まったく感じない好音質リマスター。

これはお勧めの作品です。

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ユニコーン BOOM

Unicorncd

さて、ユニコーンのリマスターCDレビューの時間です、はい。
まずは、1987年に発売されたデビュー作「BOOM」です。

おもいっきり80’sですね。
エイティーズ……嗚呼なんて懐かしい響き。
と、感慨に耽ってるわけにはいかん、なんたってわたしはエイティーズって呼ばれるサウンドが大嫌いだもん。

ピーマンやゴボウよりエイティーズが嫌いなのだ。うん。
何が嫌いかって言うと、まずはあのサウンド……。
シンセサイザーや打ち込み系の楽器を導入して、さらに洋楽を意識した音作りした結果、カッコつけてるだけの偽物ロックって、そんな音…。

何を言ってるかわかんないと思うだろうけど、わたしも何を言っているのかわかりません。

で、肝心のユニコーンの「BOOM」も、そんなサウンドです。
確かにリマスターされて中音~低音に厚みがましてますが、旧盤の特徴(?)だったキンキンと甲高い高音は健在……。

って言うか、リマスター以前に「BOOM」という作品自体がちょっとカラダに合わないです。ごめん。

と言うことで、リマスターされても聴く気になれない「BOOM」でした。

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特集 ミッシェル・ガン・エレファント 第10回

Upch1220「SABRINA HEAVEN」
2003年発売の7thアルバムであり、ラスト・アルバムである。

いや、実際にはこの後にもう一枚作品が出てるが、そちらはミニ・アルバムという扱いになっているので、便宜上、ラスト・アルバムという表現を使用した。

実は、この作品はリアルタイムでは聴いていない。
リアル・タイムで聴いていない分、わたしの中では好評価な作品である。

リアル・タイムで聴いていたら嫌いな作品になっていたかもしれいってくらい、今までのミッシェルとは作風が違っている……ように思う。

Upch1256この赤ジャケットの作品は「SABRINA HEAVEN」の3ヶ月後に発売されたミニ・アルバム「SABRINA NO HEAVEN」である。6曲入りだ。

こちらは更に今までのミッシェルとは違う作風になっている。

タイトルから解るように、「SABRINA」の2作は姉妹盤のような感じだ。チバさんはこの「NO HEAVEN」をミニ・アルバムだとは思っていないとも言っている。
ただ曲が少ないだけだって……。
2枚組にしなかったのは、2枚組だと全部聴いてもらえないというのが理由らしい。

今までのミッシェルとは違う……というのは、ミッシェルはこの後、解散してしまい、チバさんは元ブランキーの照井さんROSSOを本格始動させる。
ROSSOを休止後は、ミッシェルのクハラさんとThe Birthdayを始動する。

ROSSOとThe Birthdayを聴いた後に聴くと、「SABRINA」はミッシェルの作品というより、後のチバさんの作品の色を強く感じる。

今までのミッシェルの作品のように「理由なく生き急ぐような緊迫した疾走感」は影を潜め、「大人の色気を持った不良ロッカーのメッセージ」を強く感じるのだ。
ピエロは首吊って、それでも笑ってたんだなんて強烈なメッセージ、ピエロは自殺した後でも笑ってなきゃならないっていう仮面を外せない現代社会への風刺。

今までのミッシェルからは感じられない痛烈なメッセージである。

何を言ってるんだ? と思うかもしれないが、わたしも何を言っているのか分からない。
ミッシェルとしてやれることを全部やりつくした結果がこれだったのだろうか?
もちろん、肯定的な意味である。

わたし個人の感想だが、この「SABRINA」の2作とこの後に発売されるシングル「Girl Friend」「エレクトリック・サーカス」は全てセットで成立していると思う。

今は昔と違い、音楽を聴く時に、CD単位で聴くということが少なくなった。
わたし自身、音楽は全てiPodクラシック160Gにブチ込んでいる。それだけじゃ足りないので、iPodは120Gのものも同時に使っている。

なので、この「SABRINA」は独自のプレイリストで聴いているのだ。

ブラック・ラブ・ホール
太陽をつかんでしまった
バレンタイン
ヴェルヴェット
メタリック
ブラッディー・パンキー・ビキニ
マリアと犬の夜
マリオン
サンダーバード・ヒルズ
ガール・フレンド
チェルシー
ミッドナイト・クラクション・ベイビー
デッドマンズ・ギャラクシー・デイズ

水色の水
PINK
デビル・スキン・ディーバ
エレクトリック・サーカス


全17曲である。

NIGHT IS OVER」と「夜が終わる」はどちらも同じメロディでアレンジ違いのインスト曲であり、シングル「ガール・フレンド」の原曲という位置づけのため、バッサリと削除している。
「バレンタイン」と「デビル・スキン・ディーバ」はシングル「太陽をつかんでしまった」と「エレクトリック・サーカス」のカップリングなので本来は外すのがセオリーだが、どちらもカッコよすぎる曲のためプレイリストに入れている。

この流れで聴くのは、やはりラスト・シングルエレクトリック・サーカス」の歌詞、俺たちに明日がないってこと、はじめからそんなのわかってたよという痛烈なメッセージが胸に突き刺さったからである。
もう、俺たちにこの先は何もないよって、ミッシェルがファンに突き付けた終りである。
涙がちょちょぎれそうになる。
でも、最後にこの曲があったから、わたしのiPodプレイリストのミッシェル・ガン・エレファントには続きがなくても納得できているのである。

初めてミッシェル・ガン・エレファントを聴いて16年経った今、改めて振り返ってみると、アベさんの強烈なギター・カッティングから引き込まれ、チバさんの巻き舌ガナリ歌唱の虜になっている自分がいる。

20年も前の日本にこんなバンドがいて、解散して10年経った今、アイドル全盛期のこの時代でも作品が発売されるなんて、やはりミッシェル・ガン・エレファントは最高のロック・バンドだったのだろうと、ファンとしては嬉しくなる。

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特集 ミッシェル・ガン・エレファント 第9回

Cocp50617「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター」
2001年発売の6thアルバムだ。

ミッシェルの最高傑作は4thの「ギヤ・ブルーズ」だと思うが、一番好きな作品は、この「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター」である。

前作「カサノバ・スネイク」からパンク風味を薄くしたようなミッシェル流ロックンロール作品ではないだろうか。
ミッシェルの作品の中で最もJ-POP寄りと言えるかもしれない。
そのため、初期ミッシェルが好きな人にはウケない作品かもしれない。

J-POP寄りって言うと、何となく軟弱ロックなイメージを浮かべる方がいるかもしれないが、あくまでミッシェルの作品としてはの話である。

相変わらずチバさんは巻き舌で吠えまくっているし、アベさんは高速ギター・カッティングを弾きまくっている
POPなのは楽曲が洗練されたせいかもしれない。
初期ミッシェルの頃のように、単語を並べてる歌詞から意味がありそうな歌詞へと洗練されている。メロディが生まれている。疾走感も健在だ。

ただし、歌詞の意味は理解不能である。
フレーズ、というか、言葉の使い方の違いではないだろうか。

あれがまたやってきてるよ知ってる。
今夜の月は少し欠けてたんだ。
あの犬をとりに行くってきめたよ。

初期の頃はこんな歌詞の繰り返しだったりしたのが、
今作では……

ロデオ・タンデム・ビート・スペクターが俺の背骨をつらぬくだろう。
ロデオ・タンデム・ビート・スペクターがお前の頭かち割るだろう。

と、まあ、言葉の数自体が変わってたりする。

だからどうした? って聞かれても答えられないのでツッコミはしないで頂きたい。
実際に初期とこのアルバムを聴き比べて感じていただきたい。

ミッシェルが解散して10年経った今、時系列に彼らの作品を聴くと、今作のオープニング曲は明らかに音楽性の変化を物語っているように思う。

疾走するロック・チューンの上をメロディを無視した語り歌唱で突き進むチバさん。
ROSSOThe Birthdayを聴いた今では「ああ、なるほど」って曲だが、当時は衝撃的なオープニングだった「シトロエンの孤独」である。
「荒馬二人乗り、ビートの亡霊」と直訳したアルバム・タイトルが歌詞に登場するのは、実は最近になって知ったというか、気が付かされた。

チバさんファンであるやみずさんのブログ「旅TMGE」の全曲解説を読んでのことである。
http://blog.livedoor.jp/yamizu77/

なぜ気が付かなかったのか?
それは、わたしが歌詞を見ないから……というのと、シングル「暴かれた世界」で思いっきりロデオ・タンデム・ビート・スペクターが~って唄ってるのと、インスト曲の「ビート・スペクター・ブキャナン」と「ビート・スペクター・ガルシア」って解りやすいタイトル・コールがあったから。

ちなみに「暴かれた世界」のカップリング「セプテンバー・バイク・チルドレン」はアルバム未収録のインスト曲である。
そして同じくシングル曲「ベイビー・スターダスト」のカップリング「ベガス・ヒップ・グライダー」と「武蔵野エレジー」もアルバム未収録である。

さらにこの年にはMICK GREEN with TMGE名義で「クワッカー」というシングルも発売されている。全曲インストの3曲入りのシングルである。
インディーズのデビュー・ミニ・アルバムに収録された「WONDER STYLE」がステレオ・ヴァージョンで再録音されている。
まあ、この作品はミック・グリーンってギタリストとチバさん以外のメンバーがセッションした作品だね。

そして、この作品を最後に、ミッシェルはレコード会社を移籍することになる。

チバさんはミッシェルの活動休止(?)に合わせ、元ブランキー・ジェット・シティのベーシスト照井さんROSSOを結成。

実は、わたしがミッシェルを聴いてたのは、あくまでアベさんのギターが好きだったからなんて理由でROSSOは聴かず嫌いをしていた。
改めてROSSOを本気で聴きだしたのは、ここ2、3年の話であるというファンの風上にも置けないヤツなのである。

残念なのは……当時のわたしのミッシェル熱は、この時期に完全に冷めてしまって、その後10年近く放置されてしまうってことである。

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特集 ミッシェル・ガン・エレファント 第8回

Cocp50245「カサノバ・スネイク」
2000年に発売された5thアルバムだ。

前作「ギヤ・ブルーズ」で確立した(?)巻き舌ガナリ歌唱でチバユウスケさんが吠えまくっているアルバムだ。

パンク色を前面に打ち出した作品だと個人的には感じている。
パンク=POPで単調……。過去4作は玄人ウケしそうな作風の楽曲が要所に散りばめられていたが、今作はとにかく馴染みやすいメロディでアップテンポなパンク・ロックが主体である。

こんなこと言うとこのアルバムを批判しているように受け取られそうだが、iTunesでミッシェルの「好きな曲プレイリスト」を作った場合、このアルバムの楽曲は「夜明けのボギー」と「シルク」の2曲以外は全て入れるだろうってくらい大好きな曲が詰め込まれたアルバムである。

ところが、ミッシェル・ファンにはあまりウケが良くない作品だと感じている。
「ギヤ・ブルーズ」以降の作品はダメって声をよく聞くのだ……。

いやいや、普通に良いって思うんだけど。

確かに単調な楽曲が多く、アレンジ的にも似たような作品が多いとは思うが、このアルバム全てを包み込む疾走感がたまらなくカッコいい。
オープニングから8曲目の「ラプソディー」までの息もつかせぬ疾走感。
9曲目、語り系(?)の不思議インスト曲「夜明けのボギー」と後期ミッシェルを思わせる重たい「シルク」を挟み、後半はいつものミッシェルの流れではないだろうか。

このアルバムからのシングル「GT400」のカップリング曲「モナリザ」は残念ながらアルバム未収録。って思ったら輸入盤にはちゃっかり収録されてたりするのです。何で?

アルバムのラスト曲「ドロップ」はゆったりとしたスロー・ナンバーだが、ベスト盤「GRATEFUL TRIAD YEARS」の初回盤に高速パンク・ロック・アレンジが収録されている。
当然だが、わたしはミッシェルの曲は激しい曲の方が好みである。

ちなみにだが、この作品には「初回盤」仕様があり、帯に「FIRST EDITION」と書かれている。
通常盤よりブックレットのページ数が多く、CDがピクチャー・レーベルになっている。
真っ白い背景の前で、黒いスーツに身を包んだミッシェルの4人が演奏しているカッコいい写真である。

もしも中古でCDを購入するなら、是非、初回盤を探してほしい。

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特集 ミッシェル・ガン・エレファント 第7回

Cocp50001「GEAR BLUES」
1998年に発売されたミッシェル・ガン・エレファントの4thアルバムだ。

超個人的な独断と偏見であえて言うと最高傑作と呼ぶべき部類のアルバムだと思う。そう、最高傑作なのだ。念のためにもう一度言おう、最高傑作だ。

こんなこと書くと、また「最高傑作は言い過ぎでは?」なんて批判的意見をもらいそうだが、だって個人的な意見なんだからしょうがない。

前3作と比べ、格段に楽曲のクオリティが高い
そしてアルバムとしての流れも抜群に良い。
洗練されている。
だからと言って歌番組やヒットチャートを意識して媚びを売った作風ではない

そう、もちろん、ミッシェル好きのわたしの個人的意見だ。

オープニングの「ウエスト・キャバレー・ドライブ」は前3作からの流れを継承した、どことなく怠い雰囲気の漂うアップテンポなロック・ナンバー。
ただ、今までとは決定的に違う部分がひとつ!(個人的感想)

実は、これがわたしの心を捕えて離さないポイントなのである。

それは、チバユウスケさんの唄い方の変化である。
実は、この「ギア・ブルース」からチバさんの唄い方が大きく変わったのである。(とわたしは思っている)

巻き舌である!

ラ行の発音時に巻き舌が多用されているのだ。
巻き舌歌唱法! とにかく下品で威圧的で凄みがあってイイッ!
実は、わたしはこの巻き舌の威圧的な唄い方が大好きなのだ。

初期の椎名林檎と同じような歌唱法だ。当然チバさんの巻き舌の方が先だけど。

そして、2曲目の「スモーキン・ビリー」も巻き舌連発だっ! カッコいい!
アベさんのカッティング・ギターに、この巻き舌ガナリ声ヴォーカルをやられた日にゃ、も~どうしましょって感じである。
流石に爆発的人気を誇るシングル曲だけあって、何度聴いても飽きることがない。
事実、わたしが初めて聴いたのは16年前だが、今でもヘビーローテーションでiPodから流れている楽曲である。カッコよすぎて飽きてる暇がない。

ちなみに、「スモーキン・ビリー」のカップリング曲「ジェニー」はアルバム未収録の楽曲だが、わたしが嫌いな曲のひとつである。
別に曲が嫌いなのではない。ミッシェル楽曲史上で唯一じゃないだろうか? フェード・アウトで終わる楽曲なのである。
ミッシェルの曲のカッコ良さは、全てきっちりと演奏が完結することだと思ってたのに!

そして続く「サタニック・ブン・ブン・ヘッド
なんかフザケたタイトルに感じるだろうが、楽曲はもっとフザケている。
ヴォーカルは、ただひたすら「サタニック・ブン・ブン・ヘッド」と繰り返すだけの曲である。
だが、その後ろで奏でられる演奏のカッコいいこと壮絶なことっ!
まあ、ヴォーカルも楽器の一部ってことでやってるインスト曲らしい。

そして「ドッグ・ウェイ」のミッシェル・ブルーズ・ロック。
とにかくドスの利いたチバ歌唱とアベギターが凄まじい。

フリー・デビル・ジャム」はとにかくハイテンションなロック・ナンバーだ。
相変わらず歌詞の意味は理解不能だが、「うなる頭蓋骨」なんてフレーズが出るんだから嫌いになれるわけがない。
ついでにこの楽曲「あわてふためいてやれ魂だとか~」のパートはチバさんではなく、ドラムスのクハラさんが唄ってます。

そして、わたし的には嫌いな「キラー・ビーチ
とりあえず唄い方が嫌い。歌詞の響きが嫌い。雰囲気が嫌い。なんかノー天気すぎるイメージが頭から離れず今まで16年間、まともに聴いたのが5回くらいって苦手曲。

嫌いな曲の次は大好きな「ブライアン・ダウン」を挟んで理解不能な「ホテル・ブロンコ」。
まあ、インストの曲だが、ゆったりとした流れの中でいきなり登場する「さのばびっち」って歌詞がシュールでついつい聴いてしまう不思議な曲。

そして後半戦、「ギブ・ザ・ガロン
疾走するロックではないが分厚いブルーズ系のロックである。
「ギア・ブルーズ」はこの手の重圧なブルーズ系ロックがカッコいい!

そして続くシングル楽曲「G.W.D」は「がなる・わめく・だれる」の頭文字らしい。
ハイテンションで疾走するロック・チューンだが、シングル・ヴァージョンとは若干ニュアンスが違う。
アルバムではとにかく疾走してるが、シングルではちょっとブルーズ感が強いというかテンポが遅く隙間の多い演奏って感じだ。
じつはこの2ヴァージョン、甲乙つけられないくらいどっちもカッコいい。
ついでにチバさんの唄い方がカッコいい。
アベさんのギターがカッコいいのは言うまでもない。

「G.W.D」のカップリング「ジャブ」は「サタニック・ブン・ブン・ヘッド」と同じく、「ジャブ!」と繰り返すだけの声も楽器だぜ系インスト・ナンバー
そいでもって、アナログ盤には「ジャブ」ではなく、「SICK ON YOU」と言うカバー曲が収録されている。
この曲……わたしが唯一音源を入手できていないミッシェルの曲である。
アナログ盤のみかよ……と思っていたら、2000年に一度、コンピレーションに収録されたことがり、現在そのCDを買うかどうか迷っているところである。

残念ながら「ジャブ」と「SICK ON YOU」はアルバム未収録。

続く「アッシュ」は嫌いじゃないが好きでもないロック・ナンバー。
って言うか、ミッシェル・ガン・エレファントの楽曲の中にバラードって無いよね。
純粋にバラードと呼べるのは最後の最後に出てきた「ガールフレンド」くらい?
この曲「アッシュ」に対する好きでも嫌いでもないって言うのは、多分、激烈大好きな「G.W.D」の次の曲だからかもしれない……。イマイチ、インパクトな無いよね。

そして後半の意味不明楽曲ソウル・ワープ」なのだが、これは意味不明過ぎて好きな楽曲。意味不明な理由は、わたしが歌詞カードを見ない人だから。
わたしは、この当時(1990年代後半)とにかく洋楽に傾倒しておりその流れで歌詞カードを見ない癖がついてしまっている。
歌詞カードを見ないので、実際に「何と唄っているのか、英語なのか日本語なのか」すら理解できていない。というか、それくらい何を唄ってるのか理解不能なのだ。初めて聴いて16年経った今も歌詞カードを見ていない……。

もしかしたら、わたしがいまだにミッシェル・ガン・エレファントの楽曲をヘビーローテーションで聴けるのは「歌詞を知らない」からかもしれない。
いや、でもたぶん歌詞を見ても意味は理解出来ないと思うので今後も見るつもりはない。

そして後半のブルーズ「ボイルド・オイル
この曲もカッコいい分厚い楽曲である。
この分厚さのままいよいよクライマックスかって思ったら、アルバムのラストは何とも軽いイントロから始まる「ダニー・ゴー」である。

「ダニー・ゴー」ってどうしてミッシェル・ファンに人気なのだろう?
わたし的には特に好きなタイプの曲ではない。
カッコいいとは思うけど、不思議と特別な思い入れは無い。

と、最高傑作と言ったわりには最後に思い入れは無いとか言っちゃってるが、これはあくまでミッシェル・ガン・エレファントの全楽曲で比べた時の話である。

ちなみにこの「ダニー・ゴー」はCD盤とアナログ盤ではアレンジに若干の違いがある。
アナログ盤は楽曲が終わった後に、フェード・インでアウトロが始まってフェード・アウトで終わっていくって蛇足のようなアレンジが加わっている。なんでだ?
このアナログ・ヴァージョンは2003年発売のベスト盤で聴くことができる。

さらに余談だが、この時期、「チキン・ゾンビーズ」から「ギア・ブルーズ」までの間にアルバム未収録のシングルが2枚発売されている。
一枚はアナログ盤限定シングル「VIBE ON!」、それとCD盤の「アウト・ブルーズ」である。
「VIBE ON!」「アウト・ブルーズ」は共にベスト盤「TMGE108」に収録されている。
が、どちらもカップリングが入手困難なのが厄介である。

「VIBE ON!」のカップリング「あんたのどれいのままでいい」はCDとしては「GRATEFUL TRIAD YEARS」初回ボックスのボーナスCDに収録されている。「アウト・ブルーズ」のカップリング「SODA PRESSING」はシングル盤のみの収録である。
「あんたのどれいのままでいい」はDL販売でも見たことがないレア楽曲である。

と、まあ、大好きな最高傑作だけに、長いレビューになってしまいました。

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特集 ミッシェル・ガン・エレファント 第6回

Coca14521「チキン・ゾンビーズ」

1997年発売の3rdアルバム。

これは聴いた。聴きまくった! リアルタイムで聴きまくったアルバムである。
シングル「バードメン」のヒットでミッシェルの名前が売れた時期の作品だ。

オープニング曲「ロシアン・ハスキー」のアベさんの高速ギター・カッティングの妙技にトリハダぞくぞくだった。
そして、チバさんのヴォーカル・スタイルの変化(?)。

前作の「brand new stone」の絡み付くような唄い方から一転(?)、吐き出すようにドスの利いたガナリ声! 歯切れの良いガナリ歌唱とでも言いますか。

まあ、それは置いといて、このアルバムはとにかくアベさんのギター演奏に惚れ惚れなのである。

音楽的には、前2作を踏まえ、そこにキャッチ―なメロディが加わったって感じだろうか。毎度のことながら超個人的な感想です。
しかしながら、相変わらず難解な…いや、理解不能な歌詞のオンパレードですね。

ちなみに「ゲット・アップ・ルーシー」と「カルチャー」はアルバム・ヴァージョンで収録されている。わたしは、ミッシェルの楽曲は基本シングル・ヴァージョン推しである。
が、唯一、「ゲット・アップ・ルーシー」だけはアルバム・ヴァージョンの方が好き。
シングルは音がスカスカでテンポが若干遅いのだ。
とにかくスカスカで聴けたもんじゃない……と思ってたけど、2009年にリマスターされた音を聴いてからはシングル・ヴァージョンもいいかなって思い始めている。

ここらの違いはこの後に発売された「RUMBLE」というコンピレーションでも聴くことが出来ますね。ベスト盤になるのか? アルバム未収録の既出のシングル(シングル・ヴァージョン)とカップリング曲を集めた作品なのである。正直言って、あまりパッとせず好きではないコンピレーションだが、カップリング曲が聴けるのは嬉しい。

余談ではあるが、同名の海外盤「RUMBLE」というミニ・アルバム(シングル)も発売されている。
これは次作「ギア・ブルーズ」収録の「スモーキン・ビリー」「G.W.D」に「ハイ!チャイナ!」と「ボウリング・マシーン(ライブ・ヴァージョン)」というまったく別内容である。
なにゆえ同名にしたのやら?

と、まあ、今回は大絶賛のレビューになっているが、ひとつ落とし穴があるので注意していただきたい。
いや、注意と言うか、まだミッシェル・ガン・エレファントを聴いたことが無いという方への注意事項である。

このバンドはガレージ・ロックだということだ。

とにかく、音が悪い。
いや、違う……あえてそういう音で録音されているのである。
1997年の録音技術なら、もっと綺麗な音を作ることも可能だったはずだ。
この数年後には宇多田ひかるや椎名林檎なんかも登場してるし、ミスチルやドリカムやB'zなんかは売れまくってた時代だし、コムロテツヤが日本の音楽業界をダメにしてくれていた時代なのである。ビジュアル系バンドも有名どころは出ていた。

そんな中であえてロー・ファイでガレージな音を演ってるということだ。

それを踏まえて作品を聴いていただきたい……と言おうと思ったのだが、よく考えたら今はYouTubeで簡単に視聴できちゃう時代だったので、今までの長ったらしい話は全部忘れてください……ぎゃふん。

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特集 ミッシェル・ガン・エレファント 第5回

Coca13748「High Time」

前作「カルト・グラス・スターズ」からわずか8ヶ月でドロップされた2ndアルバム。
音楽的には前作の延長上にあるパブ・ロック、ガレージ、パンク、ブルーズである。

……が、どうにも個人的に好きになれないアルバムである。

「駄作か?」と聞かれれば、そうではない。
各楽曲で言えば、「リリィ」や「sweet MONACO」「シャンデリア」「笑うしかない」など好きな楽曲も多い。でもアルバムとしては好きになれない……不思議。

多分これは、楽曲の並び順なのだと思う。
まず、1曲目の「brand new stone」という曲、チバさんの唄い方が苦手であまり好きではない。曲はいい。唄い方がイヤなのだ。
そして3曲目の「恋をしよう」と気怠いタイプの曲、この時点で「ああ、なんか好きじゃない!」ってなっちゃうんです。
そして7曲目に「bowling machine」って怠いインスト曲。
流れがね、スッキリしてない感じなんです、はい。もちろん超個人的な意見です。

ちなみに、このアルバム(と言うかミッシェルのアルバム全て)アナログ盤も同時に発売されてます。
そいで、CD盤とアナログ盤はタイトルが違うんですね。

CD盤の「High Time」に対しアナログ盤は「Is This High Time?」って疑問形。
ついでに収録曲の「blue nylon shirts」と「Baby,please go home」はミックスが別物になってます。

この2曲、個人的にはアナログ・ミックスの方が好みです。
※アナログ・ミックスはどちらも後に発売されるベスト盤に収録されます。

う~ん、なんだか今回は否定的なレビューになってしまった気がするのだが、曲が嫌いなのではなく、流れが嫌いなのだと受け止めていただきたい。

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特集 ミッシェル・ガン・エレファント 第4回

Coca13155「カルト・グラス・スターズ」
1996年、記念すべきミッシェル・ガン・エレファントのメジャー・デビュー・アルバム。

先行発売されたシングル「世界の終り」はアルバム・ヴァージョンとしてイントロ&アウトロ等のアレンジが追加されたヴァージョンで収録。カッコいい!

リアル・タイム(?)で聴いてた当時は「歌詞の意味が理解不能な作品」という程度の認識で、あまり好きなアルバムではなかった。
※わたしがこの作品を聴いたのは、1997年のチキン・ゾンビーズでミッシェルを聴きだした後である。

ジャケットの曲表記は全て英語である。
CDの帯を外すと日本語の表記が一切ない。唯一、CDの注意書き等が日本語なくらいだ。
かなり洋楽かぶれなバンドだなって感じであった。
実際、楽曲も洋楽っぽい。いや、楽曲というよりもサウンドが洋楽っぽいって感じだっただろうか(1997年当時の感想)。

実は、歌詞の意味が理解不能と言うのには大きな理由がある。とわたしではなく、ミッシェル・チバさんファンのやみずさんのブログ「旅TMGE」に書いていた。

勝手ながら、ご紹介させて頂きたい。

http://blog.livedoor.jp/yamizu77/

ミッシェル・ファンにはとても興味深い歌詞の解釈を展開してくれているチバさんLOVEの女性のブログである。

彼女曰く、チバさんの歌詞の特徴のひとつに、「誰が」とい説明が無いというものがあるらしい。
つまり、「誰が」そう思ったのか、「誰が」そうしたのかという説明が無いということだ。

なるほど! って思いました。

言われてみればそうでした。

ついでに、単語を羅列したような歌詞。

当時はまったく理解できなかった歌詞が、今になって痛いほど心に響くのは、わたしが歳をとったせいかもしれない……。

さて、これを読んでるみなさんは、わたしの歳なんてどうでもいいと思うので話を戻そう。

実際に「このアルバムを今聴いて良いと思えるか?」と問われると、わたしは「ノー」と答えるファンである。
やはりデビュー・アルバムということで、全盛期のミッシェルのカッコ良さにはかなわない作品なのである。

なぜそんなことを言うのか?

もしも仮に、この拙いブログを読んでミッシェルに少しでも興味を持った方がいたら大変だからである。
CD買ったけど、思ったほどじゃなかったぞ!って怒られたら大変だ。
だってミッシェルのカッコ良さは「ギヤ・ブルーズ」であるとわたしは思っているからである。

だからと言ってこのアルバムが駄作と言っているのではない。
が、傑作と呼んで紹介するのは気が引ける。

まあ、つまりミッシェルのデビュー作なのである。
それ以上でもなきゃそれ以下でもない。

ミッシェル・ガン・エレファントのようなロックが好きな人には良作だが、決して万人に受けるようなメジャーな作品ではない、カルトな作品だということを踏まえ、カルト・グラス・スターズは最高にカッコいい作品なのである。

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